急落時の日経平均株価の板寄せ
急落時の寄り付きの動き
2018年10月25日引け後の日足チャートです。
添付チャートの左が日経平均株価、右が日経225先物(日中)です。
日経平均株価は採用225銘柄の株価の平均値が5秒毎にチャート更新されます。
日経225先物は言わば1銘柄です。
NYダウの急落にともない25日の日経平均株価は大きく下落しましたが、先物と比較してろうそく足のでき方に特徴があります。
先物は夜間取引で既に下落して終えましたので、その流れを受けて8:45から窓を空けて素直に下から始まりました。
それに対して、日経平均採用の225銘柄はほとんどの銘柄が特別売り気配で始まりました。
その為、板寄せに時間を要したので各個別銘柄の始値は時間差で成立することになりました。
9時の時点で寄り付いた銘柄は数少なく、順次始値がつくごとに日経平均株価の陰線は延びていきました。
その間にも、日経平均株価に連動したシステムによる売りや、狼狽売りによってその勢いは強まりました。
要するに、先物は1銘柄なので一気に窓を空けて始まりましたが、日経平均は225銘柄が順次寄っていったので大陰線となったと言うことです。
「日経平均の下げが加速しています」、「下げの勢いが止まりません」というマスコミ等の表現は、見かけ上はそう見えますが、そのプロセスはそうではないということです。
急落時にはロスカットに気を配るとともに、指数に踊らされることなく各個別銘柄のチャートを見極める必要があります。
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