下降相場の戻り売り局面か(2025年5月20日)
二番底に警戒(2025年5月20日)(13:00)
・2025年5月20日、ザラ場の日経平均株価の日足チャートです。
・2025年4月の急落からリバウンド相場が続いていましたが、株価は200MA付近で揉み合う展開となっています。
現在の相場を移動平均線の観点から見ると、長期トレンドを示唆する200MAは下向き、中期トレンドを示唆する75MAも下向きで中期長期のトレンドは下降中です。一方で短期トレンドを示唆する25MAは上向きなので短期的な戻り相場であることがわかります。
株価は急落から一気に上昇しスパイクボトムを形成しています。これはグランビルの法則の買いの4つ目ポイントに該当します。現在は下向きの200MAに株価が到達し戻り売り局面を迎えています。
今後、株価は4月安値を一番底とした二番底を探りに行く動きが想定されます。
・200MAの傾きは現在下向きですが、株価が現在の水準で推移した場合、応答日の関係から再来週あたりから横ばいになり、その後1か月間くらいは僅かに上向きになります。
株価が今のまま揉み合って推移した後にそのまま上昇するか、一旦二番底を探りに行った後に早々に戻ってくるかに注目です。
但し、1か月を過ぎると再び横ばいに戻るので、その時のチャート形状にもよりますが下方ブレイクして下降トレンド継続となることも想定されます。
この辺りは移動平均線の傾きと株価の推移を慎重に見ていく必要があります。
・フォーメーションの観点で見ると、2024年3月から12月までの期間でヘッドアンドショルダーズトップが形成されていました。
株価は25年2月にネックラインを割れてリターンムーブの動きを見せたものの、ネックラインが抵抗となりその後の急落に繋がりました。(下げ幅は関係ありません)
そして先週、200MAを跨いで窓を空けて上昇したものの、高値は再びネックラインに跳ね返されました。
ネックラインを抜けない限り目先の戻りは終わりベア相場入りすると想定されます。
昨年8月の急落時に準えて4月の急落を解説する向きがありますが、当時と現在では長期トレンドが逆であることを念頭に置いておくべきです。
・また乖離の観点では日経平均株価は25MAに対して7%~8%以上乖離し難いということからも、上値が決まった妥当性が高いことが分かります。
5月13日に外部要因で窓を空けて上昇しましたが、この足は8%を超えています。
乖離の観点からは過剰な反応であったことが分かります。
しかしながら、乖離水準が切り上がっていることから、上値にはまだ余地があることに注意が必要です。
・下目線で見た場合の下値メドはチャネルラインの観点から想定することができます。
5月13日の高値が戻り高値と確定されれば、補正されたハイアーチャネルラインができて株価はロアーチャネルラインまで下げる可能性があります。
また補正前のチャネルもまだ活きているので、どちらのチャネルが機能するにしても、同じ水準にロアーチャネルラインが位置することからダブルの下値メドになると考えられます。
・パラボリックは逆転しています。
まだ信頼性は高くはありませんが見ていく必要がありそうです。
・一目均衡表は三役が好転中です。
特にネガティブな動きはみられませんので今の注目度はなしです。
・一方で念頭に置いておくべきはTOPIXです。
日経平均株価と異なり指数は200MAの上に位置していて、3月高値を基準とするレジスタンスレベルラインに近づいています。
日経が崩れると共倒れになりますが、TOPIXがこの抵抗線を抜けてくれば買戻しによる踏み上げ相場になる可能性があります。
・加えて注目はグロース指数です。
長らく低迷したマーケットでしたが、抵抗線を抜けてトレンドが転換してきました。
日経の動きとは逆に200MAが上向きに転じてきているので、今後トレンドが出る可能性があります。
大型株から小型株に資金が循環してきているのかもしれません。
・目先、日経の二番底を警戒して慎重に見ていく局面です。