日経平均株価、依然として小幅な動きで上昇(2019年3月1日)

レンジ内の動きは継続

日経平均株価の2019年3月2日引け後の日足チャートです。

依然として小幅な動きが続いています。

 

現在の株価の流れを、意識されている高値安値をベースにラインを引くと、下記のチャートになります。

上値・下値傾向線のレンジ内で推移する限りは、均衡を保った相場と言えます。

上向きの上値傾向線は、来週末辺りに22,000円に到達します。

(来週末はメジャーSQなので転機となるかもしれません)

横ばいになりかけた75日移動平均線は、再び下向きになりました。

25日移動平均線はまだ上向きなので、先週よりも2本の移動平均線の収束は進んでいます

以前の投稿でも記載しましたが、2本の移動平均線が収束する局面は、株価の煮詰まり感を示唆し、近く保合い放れの転機になる兆候です。

2本の移動平均線が発散を始める状態は、株価の勢いが最も強くなる場面となります。

現在の株価は、2本の移動平均線の上に位置する「順パターン」です。

来週の火曜日付近に、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くミニゴールデンクロスを迎えます。

今後、株価が下降したとしても75日移動平均線、もしくは25日移動平均線を下限のサポートラインとして反発するならば、「順パターン」のまま上昇トレンドは継続します。

逆に、株価が収束した2本の移動平均線を割り込む「逆順パターン」になれば、下降トレンドに転じます。

そうなると、25日移動平均線はほどなく下向きに転じ、ミニデットクロスとなります。

一般的に、ゴールデンクロスは「買い」、デットクロスは「売り」という見解がありますが、移動平均線の複数線分析(この場合25日と75日)においては、線のクロス具合よりも、2本の移動平均線と株価との位置関係が最も重要です

収束した2本の移動平均線は、その後発散方向に動きますから、「順パターン」であれば上昇トレンド、「逆順パターン」では下落トレンドとなります。

この動きは、グランビルの8法則に基づく非常に理にかなった現象です。

原則として、株価は移動平均線から離れる方向に動き、一時的に移動平均線から乖離しても、再び移動平均線に引き戻される動きをします。

チャート上でこの動きを見ると、株価は移動平均線に対してバウンドするように動きます。

同様に、複数の移動平均線も長い足の移動平均線に対して、短い移動平均線はバウンドするように動きます。

ここで着目すべきは、長い足の移動平均線の向きです。

長い足の移動平均線が上向きの場合、短い足の移動平均線は、長い足の移動平均線の上をバウンドします。

同様に株価も短い足の移動平均線の上をバウンドします。

反対に、長い足の移動平均線が下向きの場合は、短い足の移動平均線と株価は、下をバウンドします。

この時に、バウンドして反対に転じる位置が、移動平均線が収束したポイントです。

現在、日経平均株価の75日移動平均線は下向きで、加えて長期のトレンドを示唆する200日移動平均線も下向きであることから、大局では下降トレンドです。

今後、75日移動平均線まで戻った25日移動平均線は、反転して下向きに発散する可能性があります。

仮に上昇しても、株価は下向きの200日移動平均線まで引き戻されると、再び下向きのバウンドに転じる公算が大きいと言えます。

但し、エリオット波動の最終波5を形成した局面や、3段下げを達成した局面など、時間との相関関係が高い局面では、「順パターン」への転換が、新たな上昇トレンドの始まりとなりますから、その見極めは重要です

 

また、エリオット波動論のフィボナッチ数列の比率から、現在が波Cの形成途中とすると、波Cの終点の価格は21,742円という理論価格が算出されています。

ダラダラと上がってきた株価も、ほぼこの辺りがメドになるのではないでしょうか。

オプションも確認しておく必要があります。

なお、依然として明確な二番底が確認出来ていない懸念が残ります。

この上昇が失速となると、二番底確認に向けて一気に下落すると思われます。

その場合、トレンド転換25日、75日移動平均線が収束したポイントと、心理的サポートとなる21,000円3要素が重なるポイント割れが決定打になりそうです。

一目均衡表は、基準線が横ばいですが「三役好転」が継続しています。

ダラダラとした上昇が続きますが、ファンダメンタル的な何らかのトリガーを契機に、ポジティブ要因は都合よくネガティブ要因にすり替えられますから、今後に注意が必要です。

 

<2019年3月4日、追記>

3月4日、週明けの日経平均株価の日足チャートです。

上値傾向線を上抜けてきました。

心理的レジスタンスの22,000円、および200日移動平均線に接近してきました。

SQに向けて、200日移動平均線をやや上回った、22,200円付近までの上昇があるかもしれません。

以下は、日経225先物(日中)の引け後の日足チャートです。

本日の高値は200日移動平均線に抑えられた動きに見えます。

日経平均株価は200日移動平均線まで余地がありますが、まずは日経225先物が先行して、200日移動平均線を抜くことが出来るかどうかに注目です。

 

<2019年3月5日、追記>

日経平均株価は高値更新とならず、元のレンジ内に押し戻されています。

上値傾向線がレジスタンスになっているように見えます。

ダウ先物は、先週からパラボリックは陰転しており、昨夜の下落で下値傾向線を割り込んでいます。

その影響を受けて、本日の東証一部銘柄は多くの銘柄で下げが目立ちました。

逆に、資金が新興市場に流入してきています。

マザーズ指数は上昇し、テクニカル的に良いポイントにあった銘柄の反応が良いです。

目先、マザーズ指数は上値傾向線に到達するまでは堅調かもしれません。

 

日経平均株価においては、先週の金曜日に日経225先物(日中)200日移動平均線のほぼ手前まで上昇したことにより、達成感が出てしまった感があります。

今夜の日経225先物(夜間)が切り返さず、NYダウの反発が弱ければ、一旦調整に入る可能性があります。

先物が切り返せば、明日の200日移動平均線抜けに期待となります。

調整に入るとするならば、個別銘柄は空売りのスタンスとなりますが、まずは今夜と明日の勢いを確認する必要があります。
(空売りはテクニカル的サインが出現しているものに限ります)

但し、下げてもトレンドは上昇ですので、大きく下げない限りは、3日程度の日柄調整で再び上昇に転じると思われます。

収束した25日、75日移動平均線を割り込めば、下降トレンド入りとなります。

しかし、SQに向けて22,200円付近までの上昇も見込まれます。

 

<2019年3月6日、追記>

引け後の日足チャートです。チャネルラインを引き直しました。

本日も高値安値を切り下げています。

日足のボリンジャーバンド-1σがサポートとなっているように見えます。

以下は、5分足です。

75本に対して25本が2度バウンドしています。

大まかに二段下となっていますので、三段目のもう一段の調整があるかもしれません。

今夜の日経225先物(夜間)とNYダウの動きに注目です。

なお、200本がレジスタンスとなりますので、明朝に超える大幅な上昇がなければ、21,700円の位置が寄付き直後の高値メドになります。

 

<2019年3月7日、寄り、追記>

日経225先物(日中)の寄付きです。

昨夜の軟調を受けて安く始まりました。

まずは意識されている下値傾向線を維持できるかに注目です。

<2019年3月7日、追記>

3月7日の引け後の日足チャートです。

本日は、小動きで、安値はかろうじて下値傾向線がサポートとなり止まりました。

今現在(7日夜)の日経225先物(夜間)は、日中と比較して225円安で寄り付いていますので、今夜切り返すことが無ければ、明日は下値傾向線を割り込むと思われます。

下値傾向線の下には、本来のトレンドラインがありますので、これがサポートとして機能するか注目です。

明日のSQに向けて、海外勢が21,000円付近を伺っている様子なので、このトレンドラインで下げ止まるかどうかは微妙な状況です。

また、トレンドラインと同じ価格には25日移動平均線があり、もし寄付きで割り込んでしまうと、機能が逆転して二重のレジスタンスに代わりますから、戻りが抑えられることになります。

まずは、週明け以降の大きな分岐点になりそうなので、明日のSQ値と引け値に注目です。

また、NYダウ先物(目安チャート)は、夜の時点で25日移動平均線を割り込んでいます。

安値は、押しのメドとなる一目均衡表の基準線で止まっていますので、今夜の動きに注目です。

日経平均株価は下値傾向線、トレンドライン割れの分岐点(2019年3月7日)

 

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