安値を切り上げながらのレンジ内の動き(2019年2月22日)
チャネルライン内で均衡を保って上昇
・日経平均株価の2019年2月22日引け後の日足チャートです。
2月13日にトレンド転換した後、75日移動平均線、および21,235円のレジスタンスレベルラインを抜け、安値を切り上げながら徐々に上昇しています。
200日移動平均線はやや下向き、75日移動平均線はほぼ横ばい、25日移動平均線は上向きです。
修正トレンドである25日移動平均線の上昇に伴い、75日移動平均線との収束が更に進み、乖離幅が縮小してきました。
このまま株価が小動きで推移すると、来週末、または再来週にはミニゴールデンクロスとなり、25日移動平均線が75日移動平均線の上に抜けます。
複数線分析の観点から、収束した2本の移動平均線は発散方向に向かい、上昇トレンドに乗ることになります。
今後、株価が25日移動平均線を割らずに上昇した場合、心理的な22,000円と、上に位置する200日移動平均線がレジスタンスとなりますが、22,000円という価格は強いレジスタンスになると思われますので、上値は相当重いと予測されます。
・現在の株価の流れをインターナル・トレンドラインをベースにチャネルラインを引くと、下記のチャートになります。
この上値傾向線、下値傾向線のレンジ内で推移する限り、均衡を保った相場と言えます。
大きな上昇が無ければ、200日移動平均線と22,000円、上値傾向線のレジスタンスが集中することから、戻りのメドとなりそうです。
また、エリオット波動論のフィボナッチ数列の比率から、現在が波Cの形成途中とすると、波Cの終点の価格は21,742円という理論価格が算出されています。
ラインの価格は、株価がラインに到達するまでの日柄に影響を受けますが、ほぼこの辺りがメドになると想定されます。
・なお、昨年末の急落以降、明確な二番底が確認出来ていない懸念が残っています。
この上昇が失速となると、二番底確認に向けて一気に下落すると思われます。
その場合、今の上昇トレンドが転換するポイントが決定打となりますが、チャネルラインの下値傾向線割れが兆候になりますから注目です。
・一目均衡表は、基準線が横ばいではあるものの「三役好転」が継続しています。
上昇日柄は、昨年末の安値から37日目、2月8日安値から10日目となっており、基本数値的には昨日高値が9日目に該当します。
・株価はボリンジャーバンドに沿って上昇していますが、-2σも同様に上向いていることから、発散とは言い難い状態です。
このような状態では、+2σ付近を上限、-2σを下限とするレンジ内で動きやすいので、-2σがサポートとなり目先の下値メドとなります。
この時、2月8日安値がサポートレベルラインとなりますので、これを割り込むとボリンジャーバンドは発散方向に向かいます。
小動きで目立った指標もないことから、来週以降の何らかの動きを待つことになります。
・以下は余談ですが、今回の様な上昇は2018年3月~5月と似ています。
チャート上の現在の上昇ラインは、18年の上昇ラインをコピーして、そのまま移動させたものです。
この関係を示唆する理論は特にありませんが、当時の上昇値幅2,703円に対して、現在の上昇幅は2,605円とほぼ対等の100円差に迫っています。
日柄も38日と37日とほぼ同じです。
仮に、このまま上昇波動になるとしたら、以下の様な移動平均線の動きになります。
こうなると、トランプショック以降の波動が繰り返されることになりますが・・・?!
但し、実際にはここまで綺麗な上昇局面への転換は考えられませんので、少なくとも昨年末の安値から半年くらいは揉み合い、何らかのフォーメーションを形成した後の反応となります。
また、下降波動ならば、2015年8月のチャイナショック以降の様に、安値更新を繰り返しながら、大きく3波動程度は下落します。
<2019年2月26日、追記>
連日安値を切り上げていましたが、本日安値切り下げました。
前日のろうそく足とで、陰線陰線ではありますが「包み線」となっています。
本来は、陽線陰線ならば、相場の売り転換を暗示しています。
意識される上値傾向線、下値傾向線で引き直しましたが、依然としてレンジ内の動きが継続しています。
また、上記の2018年3月の値幅まで、ほぼ50円の差に迫っています。
<2019年2月27日、追記>
NYダウ先物の日足チャートです。
チャネルライン内の動きを継続していますが、高値圏での上ヒゲが出現しました。
米朝と米中の事案が落ち着くと、暇になった某大統領が新たな波乱を起こすリスクに要注意です。
余談ではありますが、ロシア疑惑の議会証言は、ボディブローの様に影響を及ぼしそうです。
“安値を切り上げながらのレンジ内の動き(2019年2月22日)” に対して1件のコメントがあります。