エリオット波動のC波か3波か?(2174 GCA)

コレクティブC波かインパルス3波か?

※ エリオット波動分析は本来は株価指数に対して使用します。
個別銘柄、特に中小型銘柄への適用はしません。
以下はその前提のもと記載しています。

GCA(2174)の2019年2月18日の引け後の日足チャートです。

エリオット波動分析は、日経平均株価などの指数に対する適合性は高く、個別銘柄への適合性はカウントが不明確な場合が多いため、見極めが難いと言われていますが、当銘柄は2018年10月から本日まで、エリオット波動に忠実な動きをしているようです。

現状を2つの角度から分析してみます。

GCAの2018年10月からの下降インパルス・パターンは、12月25日までに5波動のカウントとなっています。

その一回り下のサブ波は、5-3-5-3-5の波動です。

波1の値幅は157円、波3は162円、波5は185円となっており、波3はかろうじて最も短くはない条件を満たし、また、波4の終点は波1の終点を抜かず、下降インパルス・パターンとしてのカウントは成立しています。

さて、現在は上昇波動の途上に在りますが、この上昇の終点をどう予測するのか?

まず、この上昇が下降インパルス・パターンのコレクティブ・パターン(a-b-c)であるのか、新たなインパルス・パターン(1-2-3-4-5)となるのか、2通りの可能性があります。

コレクティブ・パターンであれば3波動で終わり、新たなインパルス・パターンなら5波動まで続くことになります。

上記チャートには、とりあえずコレクティブ・パターンとして3波動のa-b-c記号で記載しています。

現時点では、どちらのパターンになるのかは判別できません

エリオット波動論では、波cの値幅は、波aと同じ値幅か、フィボナッチ比率で波aの1.62倍、もしくは2.62倍、4.25倍になります。

波aの値幅は111円で、現在の波cは174円となっています。

波aの1.62倍は180円なので、波bの終点からの理論価格は886円となり、本日の高値880円はそのほぼ手前の価格になります。

今の波動が、コレクティブ・パターンの波cであっても、インパルス・パターンの波3であっても、現在はサブ波の3波目の途中となりますので、まだサブ波4を経て、サブ波5があることになります

コレクティブ・ウエーブのサブ波4の押しを挟んで、886円付近をサブ波5の終点とする動きになるかもしれません。

 

さて、現在の株価の位置を移動平均線で見てみます。

長期200日移動平均線は下向きで、下降トレンド継続中です。

中期の75日移動平均線も下降トレンドを示唆し、短期の25日移動平均線は「修正トレンド」として上向きです。

株価は、2018年末から上昇を続けていますが、3本の移動平均線は互いに大きく発散している状態で、それぞれの乖離も大きくなっています。

移動平均線には慣性の力が働き、乖離した株価は、移動平均線に引き戻される力が働きます

その時、移動平均線どうしが乖離していると、この銘柄の場合では、株価は急落後に25日移動平均線まで戻り、25日移動平均線を上抜けた株価は、75日移動平均線まで戻り、更に75日移動平均線を上抜けた株価は、200日移動平均線まで戻る動きとなります。

そして、その移動平均線までの乖離幅がそのまま利益となるため、上に位置する移動平均線付近では利益確定の売りが強まります。

上記チャートでは、25日移動平均線から75日移動平均線まで戻った株価は、一旦75日移動平均線付近で持ち合う動きとなりました。

そして、現在は200日移動平均線の到達し、利益確定の売りが高まる位置と想定されます。

移動平均線の乖離が大きい状態では、株価が上に位置した移動平均線まで戻る間に、相応の上昇率を達成してしまいます。

その意味からも、3波動は延長されることなく、そろそろ終わるのではないかと思われます。

この時、200日移動平均線まで戻った達成度合いが高ければ、戻り相場としてのコレクティブ・パターンである可能性は高まります。

その意味でも、フィボナッチ比率から算出された886円は、妥当な価格と言えるかもしれません。

また、チャネルラインの上値傾向線も、ほぼこの価格になります。

 

加えて、2015年8月高値からの長期トレンドラインが、本日の高値に当たっています

これがレジスタンスとして意識されていたならば、明日はサブ波の4波に向かって下落することになります。

そうなると3波は5波動のサブ波をカウントすることは出来なくなりますが…

逆に、トレンド転換となると、その長期的な視点から大きな上昇に転じる可能性もあります。

ただ、株価が新たな大きいトレンドを伴う上昇となる場合、多くは移動平均線が収束している局面であることから、現状では長期的な上昇にはなり難いと考えられます。

2月以降の上昇は1月からのチャネルラインを上抜いています。

長期トレンド転換を伴う場合、冒頭チャートで波cとマークした波は、インパルス・パターンの3波となり、上値傾向線を抜けた場合には、延長されていく可能性も出てきます。

この上値傾向線もレジスタンスです。

 

現時点の結論としては

1.今の波はコレクティブ・パターンか新たなインパルス・パターンかの判別は難しい。

2.移動平均線の乖離具合から、200日移動平均線付近の売り圧力は高いと予測される。

3.長期トレンドラインがレジスタンスとなる可能性がある。

4.長期トレンド転換し、チャネルラインを上抜けて来ると、インパルス・パターンとなる可能性もある。

明日以降の動きに注目です。

 

<2019年2月19日、追記>

長期トレンドラインは上抜けてきました。

高値は891円となっています。

 

<2019年2月20日、追記>

上値傾向線で跳ね返されました。

このラインを超えていくようであれば延長する可能性が高くなりますが、抜けなければ修正波動に移行することになります。

下値傾向線がサポートとなります。

<2019年2月21日、追記>

 

<2019年2月23日、追記>

上昇トレンドにおいて3本目の修正チャネルラインが出現しています。

角度が変わったラインの3本目は、波動の3段上げに相当しますので、このラインを割り込むと調整に入る可能性が高くなります。

 

<2019年2月28日、追記>

2月28日、引け後の日足チャートです。

チャネルライン内で推移していましたが、角度が変わった3本目のラインを割り込んできました

 

ただ、2月25日に長期のトレンドラインを上抜けてしまいましたが、本日の安値はトレンドラインが「逆転」サポートとなり、安値は支えられているように見えます。
(ラインはチャートの縮尺で微妙にずれるので誤差はあるかもしれません)

明日以降で、チャネルラインを割り込むかどうか注目です。

 

<2019年3月1日、追記>

高値切り下げ、安値切り下げの動きです。

 

<2019年3月5日、追記>

3月5日の引け後の日足チャートです。

修正波の動きです。

下値傾向線で下げ止まるか、割り込むかの確認が必要です。

 

<2019年3月7日、追記>

3月7日、引け後の日足チャートです。

第3波はチャネルラインに忠実に沿って上昇し、上昇トレンドラインを割り込んで下落しました。

これにより、昨年12月からの上昇が、エリオット波動の新たなインパルス・パターン(1-2-3-4-5)になったものと思われます。

波1は5波波動となり、修正波の波2は3波波動、波3も5波波動となり、綺麗なカウントとなりました。

また、この投稿の冒頭にも記載した、エリオット波動論では、波cの値幅は、波aと同じ値幅か、フィボナッチ比率で波aの1.62倍、もしくは2.62倍、4.25倍になります。

波aの値幅は111円で、波aの2.62倍は290円なので、波bの終点706円からの理論価格は996円となります。

今回、波3の終点が928円でしたので、ほぼほぼ理論価格内に収まった格好です。

 

波3は波1よりも大きくなりました。

波3は延長しませんでしたので、波5は波1の大きさの0.62倍、または1.62倍がメドになります。
具体的な価格は、波4が確定してからの算出になります。

現在は波4の波cと思われますので、どこから波5の上昇に転じるのかが注目されます。

なお、波4の終点は、波1の終点を下回らないという原則がありますから、波4の予測される最安値は739円となります。

現在の株価の下には、200日移動平均線25日移動平均線が位置していますので、この辺りがサポートになるかどうかにも注目です。

大局として、日経平均株価の流れに大きく左右されることになります。

また、波4はフラット・コレクショントライアングル・コレクションになると予測されますので、多少の日柄を持って経過を見ていく必要がありそうです。

いずれにしても、現状はエリオット波動理論どおり、綺麗にカウント出来る動きが継続しています。

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