Ⅱ-2-2.鉱工業指数

Ⅱ-2-2.鉱工業指数

鉱工業指数: 鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に関連する諸活動を体系的に捉えたものであり、景気動向指数の指標にも採用されている。
経済産業省が毎月公表している

株式市場との関連では、鉱工業指数そのままの値よりも、鉱工業指数の前年同月比の変化率が利用される場合が多い。
なお、生産された財が出荷もしくは在庫されるため、生産指数と出荷指数はほぼ連動するが、在庫指数は遅行する特徴がある。

上場企業に占める鉱工業の割合に比べて鉱工業生産指数が重視されるのは、生産財や消費財へなど第2次産業内での波及効果に加え、企業向けサービスなど第3次産業への波及効果もあり、上場企業全体の企業収益との相関が高いためである。

なお、鉱工業指数は第2次産業しかカバーしていないため、第3次産業活動や全産業活動指数などもモニターすると補完できる。

他の景気指標に比べて先行性はないが、遅行することもなく、景気に対しては一致指数的な動きをする場合が多い。その意味では株式市場の方が先行するため確認指標としての活用が主となる。

他、機械受注、新設住宅着工件数、完全失業率、消費支出、企業物価指数、消費者物価指数、国際収支、景気ウオッチャーなどがあり、業種業界ごとに各種統計が参照される。

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