移動平均線が上向きの時に株を買う
移動平均線の方向に株価は動く
移動平均線は株価の方向性を示します。
株価は動き始めるとその方向へ継続して動きやすいという特性から、移動平均線はテクニカル分析上で株価の方向性を判断するための最も重要な指標です。
移動平均線の向きが上向きならば株価は上昇傾向にあり将来的に株価は上がりやすいと捉えます。
逆に下向きならば下降傾向にあり株価は下がりやすいと捉えます。
下図の株価チャートはそれまで横ばいだった株価が上昇を始めた状態のチャートです。
(日々で見ると上がり下がりを繰り返していますが大きな流れとして捉えてください)
株価の上昇にともない移動平均線は徐々に上向きになっています。
そして勢いよく上向きになると株価はさらに上昇を続けていきます。
やがて上昇が止まり株価が横ばいに推移し始めると移動平均線の角度は徐々に弱くなり横を向き始めます。これが上昇トレンドが終わった状態です。
そこから株価が下がり始めると今度は移動平均線は下を向き始めて下降トレンドへと推移していきます。
(移動平均線は株価の平均ですから株価が反転しても実際に移動平均線の角度が変わるまでには多少日数に遅れのタイムラグがあります)
このことから、移動平均線が上向きの上昇トレンド中に株を買うと上がりやすいが、下向きの状態の時に株を買うと不利だということです。
理由は下降トレンドに乗って更に下落するリスクがあるからです。
トレードで利益を狙うには上向きの状態の時に買う方が有利だということです。
日経平均株価は長期的トレンド上昇中
次に下図は今現在の日経平均株価のチャートです。
過去(2016年3月~2018年8月現在)の動きに200日移動平均線を表示させています。
この間に株価は16000円~264000円の価格の範囲で大きく波打つように上下しています。
大きく分類すると3つの期間に分かれます。
- 2015年8月頃から一気に急落し株価は下落傾向。(画面の左)
- 2016年11月頃から再び上昇を開始。(画面右)
この動きをファンダメンタル的に説明をすると、
- 中国のバブル崩壊懸念が浮上し、また原油安、英国のEU離脱で世界的に株安となった。
- トランプ氏が大統領に就任しトランプ相場が到来した。
しかし、ここで着目して欲しいのは移動平均線の向きです。(赤い移動平均線は200日移動平均線です)
1のか下降期間は下向き、2の上昇期間は上向きです。
株価は日々細かく上下を繰り返してはいますが、移動平均線が上向きの時には株価は概ね上昇傾向にあります。
上昇トレンドに乗っている最中は株価はたとえ下がっても再び上がる傾向があります。
下向きの時には逆の傾向があります。
移動平均線が上向きならば株価は上昇トレンドに乗って上がり、逆に下向きならば下降トレンドに乗って下がっています。
このことから、現在の日経平均株価は200日が上向きなので長期的には上昇トレンドが継続している状況にあると言えます。
テクニカル分析の観点からすると今の日経平均株価は上がりやすい傾向にあるということになります。
このように移動平均線の向きを確認するだけで将来の株価の方向性を予測しやすくなります。
※ 波動理論、グランビル等については別途記載
上昇トレンドであればいつでも株を買って良いのか?
さて、ここまでの説明で移動平均線は株価の方向性を示すので、上昇トレンド中に株を買う方が有利だということになります。
しかし、こんな疑問も同時にわいてきます。
「移動平均線が上向きの時に買っても上昇トレンドがいつ終わるかわからない。 買ったとたんに下がり始めて損をする危険性もあるのでは?」
確かにその通りで、買うタイミングが上昇トレンドの終盤である可能性があります。
そうなったら買った途端に値下がりをして損をしてしまうリスクがあります。
以降にこれを解消する説明をしていきます。