日経平均株価、再び底割れ(2020年3月12日)
二番底の形成まで下落は続く(2020年3月12日)(17:30)
・2020年3月12日、日経平均株価の日足チャートです。
3月10日の安値を下回り、再び底割れしました。
二番底を確認するためのリバウンドがまだ起きていないことから、下落に下げ止まる兆しは見られません。
米国が欧州からの入国を規制したことで、日本からの入国も規制される可能性が高まっています。
もし入国規制が施行されるとダメージは決定的になります。
・月足チャートでは、株価は60MAを200円ほど割り込んでいます。
グランビルの法則の売りの1つ目のポイントになり、「売りの初動」に該当します。
ここは長期投資家がこれまでの上昇分の利益確定をしてくるポイントで、売り仕掛けをするポイントでもあります。
長期波動の観点から見ると、アベノミクスが始まった2012年や2013年の10,000円付近まで下落することも想定されます。
下記チャートのように、リーマンショックの際は月足60MA割れから僅か1年足らずの間に株価の下げ幅は10,000円に及びました。
しかし、今回は人の移動が止まりサプライチェーンが分断され、リーマンショックの時よりも影響範囲が遥かに大きく、金融政策や経済政策だけでは容易に解決できそうにありません。
また、NYダウも日経平均株価も、これまでの山が高かっただけにそれ以上の下げ幅になる可能性があります。
そしてスピードも速いと思われます。
・現在の日足チャートはテクニカル分析の各指標が機能しなくなっています。
株価は依然として移動平均線から大きく乖離し、いずれ自律反発があるものの妥当なサポートポイントは見つかりません。
今後、チャート系のテクニカル分析が機能し始めるには、リバウンドを経て二番底が確認されてからになります。
リバウンドを狙った安易な買いにはリスクが伴います。
反発後には、必ず二番底を試す下げが伴いますので、戻りで利益確定するのは難しいでしょう。
そのため、今のような下げ相場では戻りを売る手法の方が有効です。
買いを狙えるタイミングは、目安として下向きの25MAの傾きが緩やかになり横ばいに近づいてくる頃です。
それまでは、底打ちが確認できない下降相場が続くので注意が必要です。