日経平均株価、ボリンジャーバンドの収束がブレイクの前兆(2019年11月29日)

<2019年12月4日、追記>(15:15)

・2019年12月4日、引け後の日経平均株価の日足チャートです。

昨日はトレンドラインがサポートになったように見えていましたが、本日下方ブレイクしてきました。

これにより現状の観点として、エリオット波動第4波がフラットコレクションになりつつある可能性があります。
下値23,000円、もしくは11月1日安値22,700円付近が下限値と想定されます。

また、別の観点として、本日の高値がトレンドラインに抑えられているように見えることから、下値支持線が上値抵抗線に逆転した可能性も考えられます。

目先、この上値抵抗線を上抜くことが出来なければ、弱含む展開が想定され、11月27日安値をネックラインとして割り込む動きになればダブルトップの形成となります。
(但し、2つ目の山である11月26日高値の方が僅かながらも高いので、厳密な定義的にはダブルトップではありませんが)

 

<2019年12月3日、追記>(15:10)

・2019年12月3日、引け後の日経平均株価の日足チャートです。

夜間の日経225先物が反落した影響を受けて下から始まったものの切り返して引けています。

安値は10月10日安値を起点とするトレンドラインに支えられたような動きです。

このサポートラインを下方ブレイクするか、11月26日高値23,678円を上抜けるかに注目です。

ただ、11月26日高値を上限に、23,000円を下限とする横ばいトレンドに移行した可能性があります。
もしトレンドラインを下方ブレイクした場合の下値水準にも注目です。

 

<2019年12月2日、追記>

・2019年12月2日、夜間の日経225先物です。

大きく下げています。

3日の日経平均株価の始値に影響しそうです。

 

ブレイクでボリンジャーバンドが発散(2019年11月29日)

・2019年11月29日、引け後の日経平均株価の日足チャートです。

11月8日、26日の高値水準が抵抗帯となり上値が重くなっています。
出来高は減少傾向にあり、株価の日々の値幅は小さく膠着状態です。

移動平均線は200MAは上向き、75MAの傾きが大きくなってきていることから、中長期的には上昇トレンド継続です。
25MAは今週の小動きの影響を受けて傾きがやや横ばいになりつつあるもののまだ上向きで、株価は3本の移動平均線の上に位置していることから綺麗な順パターンを維持しています。

・週足、月足では株価は全ての移動平均線を上向けて、移動平均線の傾きも上向きであることから中期長期的にも上昇トレンドです。

 

中期長期的には昨年10月の高値24,448円を上抜ける勢いがあるかどうかが大きなポイントになりそうです。

但し、もし24,448円を上抜けずに失速した場合、ヘッドアンドショルダーズトップを形成する懸念があり、中期長期的(数年先)に下降相場に移行する可能性も残ります。

 

・日足では、このまま株価が横ばいに推移すると、上向きの25MAは日々株価に近接してくることになり、加えて10月10日安値を起点とするトレンドラインも25MAと同じ価格水準まで延びてくることから、目先ではここが強いサポートになりチャート的にも上下のどちらかに動かざるを得ない状況になりそうです。

このサポートを踏み台にして再び上昇に転じるか、下方にブレイクして反落に転じるかが来週の注目ポイントになります。

もし、下方ブレイクして23,000円の節目を割り込むと、8月26日安値を起点とする下値支持線(トレンドライン)付近まで下落する可能性が出てきます。

そうなると、25MAは横ばいから下向きに転じて75MAに対して収束方向に向かうことから、移動平均線の複数線分析の観点から、再び発散方向に向かうまでには1か月程度弱含む展開が想定されます。

なお、10月に空けた窓の価格も下値メドとして意識されそうです。

 

・一方で、11月26日高値23,608円を上抜けると、エリオット波動の第5波の開始となり再上昇が期待できます。

通常、第3波は延長され最も長くなる傾向がありますが、第3波は延長されることなく第1波と同等の値幅であったことから、第5波は延長され大きな上昇となる可能性があります。

前回も記載しましたが、第5波動の目標価格は以下の3つが想定されます。

1.値幅3,418円の0.618倍を第4波の安値3,428円に加算した24,844円
2.値幅の1倍を加算した26,154円
3.値幅の1.618倍を加算した28,272円

しかし、昨年1月22日高値を起点として昨年10月2日高値を通過する上値抵抗線を引くことができ、株価が高値を切り上げて上昇していく際の高値同士を結ぶ右上がりの上値抵抗線は、非常に強いレジスタンスとして機能する傾向が高いことから、まずはこの上値抵抗線に株価が到達した価格が目標値になりそうです。

そうなった場合、第5波が大きくなる可能性があるものの、フィボナッチ数0.618倍の24,844円が、ほぼ上値抵抗線と同じ水準に位置することから、上昇した場合の上値メドは24,844円付近と考えるのが妥当と考えられます

今後、第5波の上昇が始まれば11月21日安値を起点とするトレンドラインをベースにして、チャネルラインから上値メドと延長の有無を確認していくことになります。

 

・いずれにしても上方下方のどちらにブレイクするとしても、勢いを加速させる要因としてボリンジャーバンドの発散が影響してきそうです。

10月中旬から11月初旬の上昇によってボリンジャーバンドは±2σが大きく発散していましたが、11月中旬から株価が小動きになったことでボラティリティが低下し、急速に収束してきています。

ボリンジャーバンドが収束した局面では次に株価が大きく動く傾向があります。

但し、上方ブレイクするか下方ブレイクするかは、動いた方向で判断するしかなく現時点での予測は難しいです。

上方ブレイクすれば第5波の開始となり、株価は+2σに沿って上昇し、下方ブレイクすれば-2σに沿って8月26日安値を起点とする下値支持線付近、または75MA付近まで一気に下落する可能性があります。

・また、一目均衡表の基本数値33の観点では、10月10日から数えて11月29日は日柄34日となり、加えて下落日柄15日と対等なので日柄的にもそろそろ感があります。

転換線は逆転となりそうですが、遅行スパンと先行スパンは好転状態です。

相場の方向性を示す基準線は上向きで、株価が横ばいであれば来週も上向きが続きそうです。

・モメンタムが低下してきておりいくつかのオシレーター系指標がダイバージェンスの兆しを示してきています。

このことから、上方ブレイクのみならず下方ブレイクにも注意が要りそうです。

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