日経平均株価の過熱感の調整は?(2019年9月13日)

<2019年9月19日、追記>

・2019年9月19日の日経平均株価の引け後の日足チャートです。

基本数値18日目にして上ヒゲが出現しました。

連日の上昇故に高値は4月24日22,362円を試すことなく押されています。
高値圏での上ヒゲは騰勢の衰えを示唆し、相場の流れがが変わる兆候になる場合が多いので、上昇相場が一服することになるのか注目です。

明日は3連休前の金曜日でもあり利益確定が入りやすいのである程度押すことが想定されます。
今夜の日経225先物が崩れる動きになると、明日の日経平均株価は下落となります。

仮にある程度押した場合、意味ある安値が出来るのでトレンドラインを引くことが出来ます。
そうなるとトレンドが転換するまでトレンドフォローのスタンスとなります。

 

<2019年9月18日、追記>

・2019年9月18日の日経平均株価の引け後の日足チャートです。

22,000円の水準で上値が重くなっています。

本日が基本数値17日目に該当しますので相場に変化が見られるか、今夜の日経225先物と明日の動きに注目です。

また、ボリンジャーバンドの-2σが横ばいになってきましたので、ややボラティリティに低下が見られます。
上昇が減速してきた兆しです。

・日経平均株価の5分足は、株価が移動平均線を割り込み下降トレンドに入る直前の様相です。
ただ、このまま下落するのか横ばいトレンドを維持しながら今の水準で推移するのかは慎重に見ていく必要がありそうです。

本日と昨日の21,950円付近にサポートとなる節目があり、最悪は21,878円付近の節目までならばブレとして下落の余地はありそうです。
現時点ではまだレンジの範囲内ですが、時間の経過とともに移動平均線が下向きになって降りてきますので、早々に反転が見られない場合には下降トレンドに突入してしまう可能性が高まります。

なお、TOPIXの5分足に関しては既に下降トレンドに転じており、グランビルの法則に沿って下降トレンドの動きをしています。

 

<2019年9月17日、追記>

・2019年9月17日の日経平均株価の引け後の日足チャートです。

僅かながら高値を更新し終値は22,000円を上抜けてきました。

価格帯別売買高は密集ゾーンを超えて4月高値を試しに行きそうな様相です。
しかし、売られなかっただけで買われることもなく上昇に勢いは感じられません。

株価はエンベロープ+10%を超えており依然として高い過熱感があります。

以下は日経平均株価の5分足です。

長期移動平均線が10日間に渡り上昇し続けています。
(チャートからはそろそろ感が漂っています)

株価が横ばいになり、長期移動平均線横ばいになってきたので、株価が移動平均線を割り込み、本日の安値をサポートレベルラインとする水準を割り込むと、グランビルの法則から下降トレンドに転じる可能性があります。

乖離が過大になってることに加えて、日足ベースで一目均衡表の基本数値に達することから利益確定が入りやすくなると思われます。

今夜のNYダウ、日経225先物(夜間)の動きには注目です。

 

目先の上昇が終焉した後の動きに注目

 

先週、20,790円付近を上限とするレンジを上方ブレイクした後の流れは強く、一気に1,200円ほど上昇し節目の22,000円の水準に達しました。

本日の高値は22,019円を付け、引けでは22,000円を僅かに割り込んでいますが、分足レベルでも目立った押しは無く、まだ上昇の勢いに衰えは見受けられません。

昨日は7月26日高値がレジスタンスレベルとなっていましたが、本日は一転サポートレベルとして機能しているように見えます。

 

・相場が大きく動いたので、まずは移動平均線と株価の位置関係を確認します。

200MAは本日下向きから僅かながらも上向きに転じてきました。
長期的には昨年10月頃から下向きに転じたことでトレンドは下降となり、下放れた株価の200MA水準までの上昇は戻りと位置付けていましたが、このまま200MAが上向いた状態が続くのであれば、長期的に上昇トレンドに転じる可能性があります。
そうなると長期的な「初動」と捉えられる可能性もでてきます。

75MAは今週の上昇で既に上向きに転じており、200MAに対して収束方向に向かっています。
株価と移動平均線の関係から現在は「上昇トレンド予備軍」ですが、200MAと75MAがGCすると「上昇トレンド」にポジションが変わります。

短期の移動平均線である25MAは急角度で上昇しています。
先月までの急下降から鋭角的に反転しており、短期的には強い上昇トレンドとなっています。

3線の位置関係は、上から200MA、75MA、25MAの順でまだ逆順パターンですが、株価が更に上昇または今の水準で推移するならば3線は次第に収束しGCすれば順パターンに転じることになります。
そうなると長期的にも短期的にもポジションは「上昇トレンド」になり、相場の位置づけが変わることになります。

 

・次に株価の過熱感をエンベロープで確認してみます。

昨日時点で高値は+10%に到達し、本日はろうそく足の実体そのものが+10%を突破しています。
この状況は昨年9月以来の水準で現在の過熱感は相当強いと判断できます。

エンベロープは過去の傾向から想定されるバンドの上限付近や、バンドを突破した水準をメドに逆張りの戦略に使用しますが、トレンドが強い局面ではバンドの上限に沿って上値を切り上げる傾向があることから逆張り戦略は機能しません。

現在は基準となる25MAの上昇角度が大きく、移動平均線と並行するバンドの角度も大きいので、逆張りにはまだ大きなリスクが伴いますので注意が必要です。
(とはいえ、トレンドフォローのスタンスも過熱感を考慮するとリスクがあります)

株価は移動平均線から大きく乖離すると、株価は移動平均線に対して収束に向かう傾向があることから、現在のように乖離した状態は限定的と考えられ、いずれ行き過ぎた乖離を修正する反動が起こると予測されることから、状況を見極めた上での逆張り戦略は有効であると考えられます。
特に現在のように短期間で移動平均線から大きく乖離した状態は稀なので、遅かれ早かれ調整局面が訪れそうです。

一方、心理的な側面から22,000円という大きな節目に到達した達成感が、利益確定による反落の契機になる可能性もあります。

今後、心理的レジスタンスとなる22,000円付近で頭打ちとなるのか、一気に4月高値の22,362円を目指す動きになるのかは慎重に見ていく必要があります。

・但し、頭打ちとなっても急落だけを想定するのではなく、今の価格水準付近で横ばいトレンドに移行する可能性もあります。

これをフォーメーションの観点から見ると、2018年12月3日高値22,235円付近を上限に、2019年2月12日安値19,740円付近を下限とする長期のフラットフォーメーションを形成する可能性があります。

値幅は2,500円と大きいですが上限と下限から逸脱しない限りは、今後大きな価格変動があってもレンジ相場と捉えることができます。

 

・ボリンジャーバンドは確認するまでもなく大きく発散しています。
今後、株価の上昇が衰えてくると-2σが上向きに転じてきます。

今回のボリンジャーバンドの特徴として、反発が始まる直前に発散状態から急速に収束が進んでいました。
通常は緩やかに収束して幅がかなり細くなった状態が発散の前兆となりますが、このように広い状態からの収束は発散の反動が大きい場合が多々あります。

収束が甘いとバンドブレイクアウトを見逃しやすい欠点がありますが、今回は強い発散となっています。

 

・また、株価が上昇した場合のレジスタンスラインを3本想定していましたが、どれも全て株価が上抜けてしまったので消滅しています。(逆転のサポートラインになる可能性は残りますが)
現在のところ目立ったラインはなく、唯一4月高値22,362円がレジスタンスレベルラインとして意識される程度です。

なお、現在は株価上昇の勢いが強く、目立った押しがないことからトレンドラインはまだ確認できません。
今後、ラインの通過点となる意味ある安値が出現するまで、押しを待つことになります。

 

・パラボリックはSRAが強い上昇を示しており、株価との乖離も大きいため転換の兆しは全くありません。

・また、オシレーター系の各指標はいずれも買われ過ぎの水準に達しています。
スローストキャスティクスがダイバージェンスを発しそうな兆しが出そうなものの、まだ様子見が必要です。

 

・さて、一目均衡表の三役は完全に好転し、基準線も上向きとなっています。

一目均衡表の各指標は特にシグナルを発していませんが、調整に入ればまずは転換線が押し目の下限となるものと思われます。

また、能動的波動の基本数値も意識しておく必要があります。
特に現在のように一本調子で上昇している局面では、売買の基準となる指標が特に見当たらないため、基本数値が意識されるケースが個別銘柄も含めて見受けられます。

株価が上昇反転し始めた8月26日を起点とした場合、基本数値17は週明けの火曜日に該当します。
必ずカウント通りになるとは限りませんが、相場の転機となる目安として意識が必要です。

 

・現在の上昇は外部要因による実需の買いに加えて、逆張りポジションを手仕舞う買戻しによる踏み上げが過熱感を加速させています。

200MAが上昇に転じつつあるとはいうものの、大局的にはまだ戻り相場の高値に行きついた程度の様相です。

株価が乖離を修正する動きをして200MAまで収束した場合、その位置では3本の移動平均線も収束した状態であることから、もし株価が移動平均線を割り込むと今度は下向きに発散する局面に転じます。

今後、この上昇を踏み台にして新たなトレンドの開始となるのか、戻り相場が終焉し再び下降に転じるのかは慎重に見ていく必要があります。

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