日経平均株価はチャネルラインが下値メドのポイント(2019年8月2日)

<2019年8月8日、追記>

・2019年8月8日の引け後の日経平均株価の日足チャートです。

急落後にリバウンドする動きとなっていますが、このまま素直に上昇することはなく再び底を確認する下落が起こります。

6日安値20,110円を割り込まなければ目先の二番底の確認となり、上を目指す動きとなる可能性が出てきますが、安値を割り込む事態になれば、下値を探ることになります。

株価はボリンジャーバンド-2σを突破した水準にとどまったままなので、バンドに沿って発散することも想定されます。

 

<2019年8月6日引け後、追記>

・2019年8月6日の引け後の日経平均株価の日足チャートです。

夜間のNYダウと日経225先物の大幅な下落を受けてGDして始まったものの、長い下ヒゲを残して陽線引けしました。
下ヒゲ陽線は底打ちのサインでもあります。

・さて、下記の<6日早朝の追記>の様に、長期チャネルラインのロワーチャネルラインがサポートとなった様子が伺えます。
若干ロワーチャネルラインまで余地を残していますが、ほぼ意識された結果と見られます。

下に余地が残った理由は、日経225先物が寄付きから強い切り返しを見せたためです。
日経225先物は1銘柄扱いなので瞬時に寄り付きますが、日経平均株価はこのような場面では板寄せの影響から陰線が時間経過とともに長くなるというろうそく足のでき方をします。
そのため、先行する先物の切り返しを見て買いの勢力が強まったことにより、ロワーチャネルラインの未達という現象が起きました。

本来であれば、安値はロワーチャネルラインにタッチするのが日経平均株価の傾向ですが、本日のように過剰な動きをした場合にはやむを得ない現象と言えます。

(なお、このようなしっかりしたチャネルラインに基づいた先物の逆張りは非常に効果的です)

今後、6月4日安値と本日の安値を結ぶラインが基準になり、4月24日高値に当ててハイアーチャネルラインとします。

・エンベロープは-5%を一時的突破しましたが、株価はレンジ内に戻っています。

-5%の乖離は売られ過ぎと判断されます。
しかし、昨年10月12月には-10%に達する場面もあったことから、その場面では節目の19,000円や12月安値の18,948円がサポートとして意識されると考えられます。

・また、以下はマザーズ指数の日足チャートです。

日経平均株価と同様にロアーチャネルラインがサポートになって切り返しています。

 

 

<2019年8月6日早朝、追記>

・2019年8月6日早朝の日経225先物(夜間)のザラ場日足チャートです。

日本時間深夜にNYダウが急落し、日経225先物(夜間)も下に突っ込む動きとなっています。

安値は長期のチャネルラインのロワーチャネルの水準で下げ止まっていますが、本日6日の日経平均株価の下値も長期チャネルラインのロワーチャネルラインを意識した水準まで落ちる可能性があります。

以下は5日引け後の日経平均株価の日足チャートです。

概ね、20,100円付近まで、5日終値比で-600円程度の下落が想定されます。

20,000円の節目はサポートとして流石に強く意識されると思われますが、ドル円相場次第では割り込むことも考えられます。

 

<2019年8月5日、追記>

・2019年8月5日の引け後の日経平均株価の日足チャートです。

本日は中期のチャネルラインも、12月末安値を起点とした下値支持線も突破して下落しました。

6月4日安値20,289円で踏み止まれるか注目されるポイントです。

昨年10月高値からの上値抵抗線をハイアーチャネルラインとするラインのロアーチャネルラインを探った場合、6月安値に当てるのが正規のラインとなりますが、値幅が大き過ぎる場合には暫定的に途中波動の安値に当てることがあります。

この場合、6月4日からの上昇波動に対する修正波動の安値が6月13日にありますので、この安値に暫定的に当てると本日の安値となります。

(これは日経225先物でも同じ動きです)

但し、信頼性という意味では低いので、とりあえず本日は意識されたかもしれないという程度になります。

また、上記に記載した様に中期のチャネルラインも12月末安値を起点とした下値支持線もあっさりと突破されたことと、日経平均株価の場合はチャネルラインが非常に意識されやすいという過去の事象からみて、仮に一時的な反発があったとしても将来的には下落の可能性はまだ高いと見ておく方が良いと思われます。

一時的な反発は、節目の21,000円、もしくは200MAが目先の戻り高値のメドとなりそうです。

 

中期チャネルラインがサポートに

・2019年8月2日の引け後の日経平均株価の日足チャートです。

本日は2日未明の米国の対中追加関税の発表を受けて、NYダウと日経225先物の急落により大きくGDして始まりました。

日経225先物は寄付きから一時切り返す動きが見られたものの、日経平均株価の下落とともに値を下げました。
流石に出来高は増加しています。

現状を確認すると、株価は収束した3本の移動平均線すべてを割り込んでいます。

目先、3本の移動平均線は全て下向きで、株価との乖離も大きくなっています。

移動平均線と株価の関係から、本日は75MAと200MAは僅か1円差でかろうじて「下降トレンド予備軍」ですが、週明けにはDCして「下降トレンド」に転じますので一気にトレンドの形勢は逆転となります。

 

・一目均衡表は遅行スパンが抵抗帯を再度割り込みました。

転換線と基準線は同値で、株価は抵抗帯に戻って留まれたので現状は二役逆転です。

向こう2週間ほどは雲が薄い状態が続きますので、株価が木曜日の水準まで戻して元のレンジ内に復帰すればすぐに好転する不安定な位置にありますが、このまま抵抗帯を下回るようであれば抵抗帯がレジスタンスとなり上値が重くなります。下降トレンド入りとなります。

 

・ボリンジャーバンドは収束から発散に転じ、安値は標準偏差-3に到達しています。

 

・エンベロープは-3%まで若干値幅があり、-5%は20,500円に位置しますので下に突っ込む余地はまだあると考えられます。

 

・さて、先週記載したチャネルラインから見た株価推移のレンジですが、本日の下落で株価は6月4日安値を起点とする短期トレンドラインを割り込みました。

これにより25MAに沿った短期のチャネルラインは消滅し、逆に株価が反発した場合にはこのトレンドラインがレジスタンスとなります。

次に、75MAに沿った中期のチャネルラインですが、本日の安値はロワーチャネルラインがサポートになり支えられました。本日は下値メドとして意識されたようです。
(夜間先物が更に下げていることから週明けはロワーチャネルをブレイクダウンする可能性が高いです)

一方で、200MAに沿った長期のチャネルラインにはまだ下値余地があります。

長期のチャネルラインのロワーチャネルラインは、6月4日の安値が止められたことでサポート機能として有効性が高いと考えられます。

ロワーチャネルラインは20,000円付近に位置し、まだ1,000円程の余地がありますが、ここから更に大きく下げた場合の下値メドとなりそうです。

しかし、その途中には6月18日安値20,924円、および6月4日安値20,289円がありますので、このまま一気に下落するというよりは20,924円、または20,289円がサポートレベルとして強く意識されそうです。

そして、上記長期のチャネルラインをブレイクダウンした場合、次は12月26日安値にラインを当てることになるので、18,000円付近が当面の下値メドとなります。

但し、実際にはラインは日柄の経過に伴い徐々に切り下がっていくので、株価がラインに到達する時にはもっと低い水準になっています。
また、一気に下落することは考えにくく、ラインをブレイクするまでにはそれなりの日柄を要します。

・以下は、2015年8月のチャイナショック以降の日経平均株価の日足チャートです。

大きく株価が動いた際にはロワーチャネルラインがサポートとなり下値メドとなりやすいので、今後下落が続く場合には事前に反転のメドとして予測しておくことが重要です。

特に日経平均株価は要所でチャネルラインが意識される傾向があります。

・一方、上記の長期チャネルラインは現在の200MAに沿ったもので、株価が更に大きく動いた場合、テクニカル的には昨年10月2日高値を起点としたハイアーチャネルラインとそのロアーチャネルラインを正規のチャネルラインして分析をしていくことになります。

これを6月4日安値に当てると下値メドは19,500円付近となり、更に12月安値に当てることで16,000円付近の下値メドも想定されます。

2015年のチャイナショックに端を発した下げ幅が6,000円程度であったことを前提にすると、10月2日高値24,448円から18,000円や17,000円付近までの下落は可能性として十分考えられ、200MAをベースとした長期の波動(日足)からも予測の範囲となります。

 

・また、12月26日安値を起点とした下値支持線があります。

週明けのラインの水準は20,870円付近で、本日の終値から-200円の位置になります。

土曜日朝の日経225先物(夜間)が125円下げていることから、週明けの日経平均株価は下で寄付き、ラインに対してほぼ同じ価格からのスタートになりそうなので、この下値支持線がしっかり機能するかどうか注目です。

下落の要因となった米中摩擦問題は足の長い問題でもあり、今後も相場を左右する一因になります。
一時的な反応なのか、更に下落が続くのかを見ていく必要があります。

日経平均株価はチャネルラインが下値メドのポイント(2019年8月2日)” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す