日経平均株価に突き抜ける勢いはあるか(2019年6月21日)
<2019年6月27日、追記>
6月27日引け後の日経平均株価の日足チャートです。
・4月24日の高値22,362円を起点とする抵抗線、6月4日の安値20,289円を起点とする上昇トレンドラインが逆転した抵抗線、そして75MAが現在値の上でほぼ同じ水準に位置します。
また6月高値の21,500円、その上には200MAが位置しておりレジスタンスが密集する価格帯に接近してきました。
ここからは上値が重くなりそうですが、4月のように一気に跨いで上抜ける荒業もありそうです。
・本日はやや反発しましたが、一目均衡表の抵抗帯となる先行スパン1まで到達しています。
(日経225先物も同様)
雲入り出来るか注目です。
この抵抗帯を抜けると100円弱で200MAに達します。
・なお、
12:40頃に日経225先物の5分足で、25MAを割り込むと125MAまでの押しを狙った売り建ては有効かというお問い合わせがありましたが、この段階で25MAの上昇角度はまだ大きく明確な天井を確認するフォーメーションも形成されておらず、順パターンの真っ最中なので逆に踏まれるリスクがありました。
(目標価格と金額にもよりますが)
但し、ボリンジャーバンドの観点からは発散が期待できそうな状況でした。
結果として高値更新され、逆張りで狙うとしたらハイアーチャネルラインでの売り建てでした。
グランビルの法則の観点からはいずれ株価は125MAに接近するのですが、そのポイントは現値よりも安いとは限りません。
引け後のチャートを見るとトレンドラインがサポートとなっている様子なので、25MAの再度割れ、もしくはサポートレベルライン割れを売りとしたいところですが、時間経過とともに125MAが上昇してきていることから、超短期的に期待できる値幅は大きくないと思えます。
また、フラットフォーメーションに移行する可能性もあります。
<23時30分頃追記>
18:45に14:30頃の安値をサポートレベルとして下げ止まったものの、米大統領専用機のランディングを契機に急落しました。
125MAはサポートとならず、21,200円は節目であるとともにロアーチャネルラインでしたが一気に割り込みました。
下向きに転じてきた125MAがレジスタンスになっているように見えますが、同時にブレイクした際のサポートレベルラインがレジスタンスレベルラインに逆転していますので、これを抜けなければ下降に転じる可能性が高まります。
収束付近から下落する動きになればグランビルの法則の戻り売りのポイントになりますが、上抜ければグランビルの2つ目の買いポイントになります。
(急落の後で雑な動きとなっています)
<2019年6月26日、追記>
6月26日引け後の日経平均株価の日足チャートです。
徐々に安値を切り下げてきています。
25MAは下向きになり本日はサポートになったようですが、昨日トレンドラインを割り込みました。
先物が21,000円ちょうどで止まっていることからサポートとして意識されそうです。
まだレンジ内の短期波動の範囲と思われますが、下限値に接近してきましたので割り込むと急落のリスクがありそうです。
<2019年6月24日、追記>
6月24日引け後の日経平均株価の日足チャートです。
寄付き後は先物に引っ張られ下を向いたものの切り返し陽線となりました。
上昇の勢いは感じられず引き続きレンジ内での動きです。
安値は21,185円で6月19日に空いた窓の高値と同値であることから直近の窓が埋まりました。
日経225先物は金曜日とは反対に昼休み中に上に振れました。
5分足はエンベロープの±4%の範囲内で綺麗に上下しています。
6月21日夜間の高値を起点とする抵抗線が機能し、本日の高値を抑えている様子がよく分かります。
移動平均線は125MAと25MAが上下に交差を繰り返す動きであることから、方向線を示唆する機能は薄れて現在は125MAとの収束と乖離が重視されています。
ある程度の動きが見え始めるまで上値下値はラインが支配する相場が動きが続きそうですが、引け時点で目立ったラインはありませんので夜間の形成を待つことになります。
日経平均株価に突き抜ける勢いはあるか(2019年6月21日)
・6月21日の日経平均株価の引け後の日足チャートです。
6月4日の安値20,289円から切り返した株価は、21,000円付近で揉み合う調整を経て、外部要因を追い風に週半ばから上昇し昨日75MAを上抜けました。
本日は昨日と同様に節目となる21,500円に高値が跳ね返され、週末要因も加わり利益確定に押される動きとなりました。
株価は75MAを大きく割り込み、2日分の上昇はほぼ帳消しとなりました。
これで21,500円を上限に、20,900円付近を下限とするレンジ内に再び戻ってきたことになります。
・6月に入って株価は上昇基調にあるものの、出来高は逆に減少傾向にあります。
本格的に上昇局面に転じたと判断するためには出来高の増加が必要です。
しかし、今週の上昇には実需の買いはまだ入ってきておらず、主体は空売りの買戻しであったと考えられます。
(実需の買いが弱く買戻しが強い場合、買戻しが落ち着くとその後の買いは続かず、買い手が不在の中で新規の空売りが入ることで大きく反落するという傾向があります。
今週の場合はTOPIXと日経平均株価のチャートに差異が生じていることから実際にはそれだけではなさそうです。
詳細は最後に記載しました)
加えて、本日は昨夜の日経225先物が先行して下降トレンドに転換していたことから、上昇に対する警戒感が強まっていた中で、昼休みに先物が売り込まれたことで日経平均株価は後場寄に100円ほどGDして急落しました。
(個別銘柄の取引が出来ない時間帯を狙って先物が売り崩されたことで、後場は買い方が投げるしかない状況でした)
最後にも記載しましたが日経平均株価は普段にも増して先物主導で動かされた感があります。
・以下は日経平均株価の5分足チャートです。
上向きの125MAに沿って上昇していた株価は、前場に25MAの衰えはあったものの125MAの上の水準をキープしていました。
後場寄りにGDして125MAを割り込んでいます。
引けにかけて125MAは下降に転じ、DCした25MAは125MAから大きく乖離しています。
この株価と2本の移動平均線の動きは、グランビルの法則にもとづいた移動平均線の複数線分析のセオリー通りの動きです。
ここから株価が25MAを上抜けると「グランビルの法則の4つ目の買いポイント」に該当し、株価は乖離している125MAの水準まで戻る(上昇)動きとなります。
・そして次は日経225先物(通し)の5分チャートです。
先物のチャートは昨夜23:30頃には既に上記の日経平均株価と同じ局面を迎えていました。
株価が125MAを割り込むと25MAは大きく乖離して「グランビルの法則の4つ目の買いポイント」となり、25MAを上抜けた株価は引けにかけて素直に125MAまで戻っています。
非常に綺麗な動きでした。
この先物が125MAまで戻った局面が、まさに今朝日経平均株価が寄付いたタイミングです。
125MAが下向きの下降トレンドに突入しているため、再度下落する動きとなるのですが、この再下落の動きに日経平均株価が巻き込まれたという状況でした。
先物が日経平均株価に対して下げが一段先行したことになります。
そして乖離が大きくなると再び125MAまで戻す動きを繰り返しています。
(ブログ記載のタイミングの関係で今夜の夜間取引が一部チャートに反映されています)
このことからも日経225先物が先行して下落チャートを作っていたことが分かり、本日の日経平均株価が下落する予兆は既に示唆されていたことが分かります。
・さて、現在の日経平均株価の移動平均線は、200MAと75MAは横ばいで25MAは75MAと交差を繰り返しているため、移動平均線から株価の方向性は見い出せません。
25MAは今週の上昇により上向きになってきました。
このまま株価が上昇、もしくはレンジ内で推移すると僅かに下向きの200MAと横ばいの75MAは収束に近づき、上向きの25MAも収束していくため3本の移動平均線は収束に向かうことになります。
移動平均線の収束は株価の煮詰まり感を表しますので、近く上か下かに放れる予兆となります。
・株価が放れるシグナルの一つがボリンジャーバンドの収束です。
5月の下落で発散していたボリンジャーバンドは、先週21,000円付近で小動きに調整したことにより収束してきました。
現在±2σはやや値幅があるものの横ばい状態です。
ボラティリティが低い状態がもう少し続くと、ボリンジャーバンドの±2σは角度を付けて更に収束してきますので発散直前のシグナルとなります。
但し、移動平均線からは明確な方向性が掴めませんので、株価が上昇下降のどちらにも動く可能性があり、動いた事実を見極めて判断することになります。
・フォーメーションの観点では6月4日の安値を一番底とし、今週6月18日安値を二番底とするダブルボトムが6月12日高値のネックラインを超えたことで成立しています。
本日はリターンムーブの動きとなりましたが、安値がネックラインを僅かに下回っていることから、ネックラインがサポートになったかどうかは週明けの動きを見て確認することになります。
また、ダブルボトムの成立で6月4日安値20,289円を起点に、6月18日安値20,924円を結ぶトレンドラインが出現しています。
今後このトレンドラインが下値支持線になると同時に、このラインをロワーチャネルラインとするハイアーチャネルラインが上値抵抗線になると考えられます。
・株価は一目均衡表の抵抗帯にほぼ到達しました。
本日の高値は節目の21,500円が意識されたようですが、14円上の21,514円に先行スパン1が位置していますのでこの水準もレジスタンスになりそうです。
週明け以降は現値の上にある下向きの先行スパン1が値を下げてくることで、抵抗帯の厚みが増すので上値を抑える存在になりそうです。
転換線は既に好転しています。
好転していた遅行スパンはろうそく足にかかってきました。
早々にレンジ上限の21,500円を抜け出さないと数日間はろうそく足が密集した帯域に巻き込まれることになります。
・今後の見通しとして、上には以下のレジスタンスポイントがあります。
1.先行スパン1
2.75MA
3.節目の21,500円
4.先行スパン2
5.200MA
6.10月2日高値を起点とする抵抗線
7.窓の上限となる5月7日安値
上記ポイントをクリアして、株価がハイアーチャネルラインを突破する動きになれば相場は相当強いと考えられます。
日柄的に到達が想定される価格水準は、4月24日の高値22,362円付近になりそうなので、この付近を超えるならば昨年10月の高値24,448円が意識されることになります。
・一方でサポートポイントは以下になります。
1.6月18日安値付近のレンジ下限
2.窓の上限となる5月31日安値
3.節目の20,500円
4.6月4日安値水準
5.4月24日高値と本日の高値を結ぶ抵抗線のロアーチャネルライン
いずれにしても出来高の増加が見られないうちはレンジ内の振られやすい相場が続くことになりそうです。
・さて、少しアングルを変えて日経平均株価とTOPIXのチャートを比較すると、GW前に値を飛ばした時に似た傾向が今週の上昇には見られます。
GW前の4月後半に日経平均株価は窓を空けて200MAを跨いで上放れる動きとなり、再度窓を空けて下落しました。
結果的にアイランドリバーサルのようになりましたが、この時にTOPIXにはそのような動きは見られていません。
下落した要因はTwitterの一撃でしたのである意味不可抗力でしたが、上放れした動きは作為的とも思われるほどに値がさ株(ファーストリティリングなど)が買われたことが原因でした。
この現象と同様に、今週後半の日経平均株価の上昇ではTOPIXに上昇は見られず、ネックラインすら越えられずにダブルボトムは成立していません。
このことから、上昇が期待される一方で現在二番底となっている6月18日の安値20,924円を割り込むと、大きく下落する可能性がありますから注意が必要です。
今週の日経平均株価とTOPIXのチャート上の差異が非常に気になるところです。
<2019年6月22日、追記>
6月22日、5時半の日経225先物(通し)の5分足チャートです。
木曜日の夜間から下降トレンドに突入しています。
深夜に125MAは下向きに転じ、株価と25MAは125MAの下を発散と収束を繰り返しながら下げています。
時系列で記載すると、
1.木曜日の夜間に下降相場に突入し1回目の下落
2.夜間のうちに125MAまで戻し移動平均線は収束
3.金曜日日中の2回目の下落で日経平均株価の下落を誘導
4.金曜日夜間に再び125MAまで戻し(21時頃)再び下落の兆しを見せたもののトレンド転換し上昇(23時頃)
5.チャネルラインのハイアーチャネルラインがレジスタンスとなり下落(24時頃)
6.今朝の4時頃に125MAと25MAの収束局面を迎え割り込んで一気に下落
5分足では株価と移動平均線の複数線分析、トレンドライン、チャネルラインなどのテクニカル理論に忠実な動きを見せています。
現在の日経平均株価は上記先物のチャートの木曜日24時頃の位置にあり、125MAとの乖離が大きい状況なので近く125MAまで戻す動き(上昇)になります。
先物の終値が金曜日の日中の引け値に対して25円安となっているので、週末に外部環境に変化が無ければ月曜日(8時45分)は同値かやや下寄りで始まるものと思われます。
先物も日経平均株価も乖離していることから、先物が戻す動きを見せると日経平均株価も125MAまで戻す動きになりそうです。
値幅的には150円程度と想定されます。
もし、やや下寄りから始まるとすると超短期的下値目安はロワーチャネルラインが想定されますが、突破すると更に下げがありそうです。