レンジ内の動き継続で戻りの限界は(2019年3月27日)

どこまで戻しきれるか

日経平均株価の3月27日引け後の日足チャートです。

本日は「はらみ線」となり25日移動平均線に届かず引けました。

3月25日の安値が出来たことにより、下値傾向線と上値傾向線が新たに出現しています

ボリンジャーバンドは収束することなく横ばいに推移してきました。

この形状は、±2σが大きなレジスタンスとサポートとして機能することが多いので、しばらくはこのレンジ内で保合うかもしれません。

下値傾向線の位置には、心理的節目の21,000円と75日移動平均線、加えてボリンジャーバンド-2σが密集しているので、強いサポートとなります。

上値傾向線までの間には、同様に心理的節目の22,000円と200日移動平均線が、やや下には+2σがあり、レジスタンスとなります。

日経平均株価の節目は、クオーター(250円)単位で意識されやすく、今後上昇した場合には、まずは21,500円がレジスタンスとして意識されます。

21,500円は25日移動平均線よりも、やや上の価格になりますから、この辺りはもたつきが出るかもしれません。

全体的に右肩上がりのチャネルライン内の動きですが、明確な方向感は見えません。

 

一目均衡表は、明日遅行線がろうそく足にかかってきますので、明日の終値が21,315円以下の場合、逆転します。

逆転となった場合、向こう9営業日の間は21,610円以上に上昇しないと抜けませんので、高値更新をする価格まで上昇しなければ、当面の間は逆転の地合いが続くことになります。

遅行線は先行性の高いシグナルなので、逆転してくると下落の兆候ですから要注意です。

 

さて、視点を替えて波動という観点から見た場合、200日移動平均線に対して株価は、既に昨年の時点で3段上げを達成しています。

以下のチャートは、2016年11月に200日移動平均線が、上向きに転じた頃から現在までの日足チャートです。

3段上げ3段下げの法則からすると、長期的に株価は高値圏から反落を始め、下げの一段目が終わった後の戻り相場の途上にあると思われます。

まず、ここまでの経緯として、2016年6月から上昇を始めた株価は、上向きに転じた200日移動平均線のトレンドに乗って2018年1月まで三段上げてきました。

その後のアセンディングトライアングルが、コンティニュエーションフォーメーションとなり、9月のブレイクアップになりました。

しかし、その間に上向きであった200日移動平均線は、横ばいから下向きに転じ、ブレイクアップは結果的にダマシとなり、波動的にはここで終焉を迎えました

そして、収束した移動平均線を割り込んだことで下げ転換が確定し、2018年12月の急落に至りました。

この2018年10月、11月頃が、グランビルの法則の「売り初動のポイント」で、12月末の安値までが一段目の下げ波動です。

現在は、昨年12月の安値から切り返し、戻り局面になっていますが、株価は下向きの200日移動平均線近くまで戻してきており、75日移動平均線、25日移動平均線も収束に近い状態にあります。

移動平均線が収束している局面は上放れの局面でもありますが、裏を返すと下放れをする局面でもあるので、買い方からすると非常に大きなリスクをはらんだ重要な局面です。

大きな目線において、200日移動平均線は下向きです

この状況で、株価が75日移動平均線付近を割り込むと、200日移動平均線に対して75日移動平均線が、75日移動平均線に対して25日移動平均線がそれぞれ発散する状態となり、二段目の下げ波動が到来します。

そうなると、グランビルの法則の「戻り売りのポイント」となります。

株価はまだレンジ内の動きを保っていますが、波動的な視点からは、戻せば戻すほど、下げた場合の勢いは強くなりますから、今後のリスク対策が重要になります。

 

<2019年3月28日、追記>

3月28日引け後の日経平均株価の日足チャートです。

安値はサポートポイントが密集した位置で下げ止まっています。

心理的節目の21,000円、75日移動平均線、チャネルラインの下値傾向線、ボリンジャーバンド-2σと重なっています。

どれが意識されているのかは分かりませんが、明日以降にサポートレベルラインとなる3月25日安値を割り込んで来ると「ダブルトップ」成立となり、急落する可能性が高くなります

 

一目均衡表の遅行線は逆転したので、基準線と転換線の逆転と合わせて二役が逆転している状態です。

基準線は横ばいです。

上昇中の先行スパン1が迫ってきていますので、上記サポートレベルラインを割る付近では「雲入り」となります。

そうなると、一気に多くの指標が逆転することになりますので、相場が悪化します

 

但し、
日経225先物(日中)はサポートポイントまでまだ余地があります。

日経225先物(夜間)で割り込み、日中にその価格が引き継がれてどうなるかに注目です。

まずは、日経平均株価がまだ踏み止まっている状況なので、今夜のNYダウと夜間の先物の値動きが重要です

https://e-intelligence-e.com/?p=2746

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