ボリンジャーバンドが収束するフォーメーション
ボラティリティが急速に低下する局面
株価が小動きになるボックス相場やトレンドが無い相場は、ボラティリティが低下してボリンジャーバンドが収束してきます。
±2σの価格の幅が狭くなります。
ボリンジャーバンドはボラティリティを表現する指標なので、株価が小動きで横ばいに推移している局面では収束し、トレンドが出て大きく動いている局面では発散する性質があります。
この収束と発散を繰り返すのが、ボリンジャーバンドの特徴です。
言い換えると、ボリンジャーバンドが細く収束した局面の次には、必ず発散する局面を迎えることになります。
例えば、新興市場には、長期間に渡って底値圏を這い続けている銘柄がよくあります。
そのような銘柄のチャートは、ほぼボリンジャーバンドの幅が狭くなっています。
いづれ株価は大きく動く可能性を秘めてはいますが、テクニカル的にも、ファンダメンタル的にも、いつ動き出すか読めない場合が多く、長期投資向きと言えます。
これに対して、トレンドを伴って動いていたチャートのボリンジャーバンドが急速に収縮した場合、近く動き出す可能性が高く、短期中期的にトレンドフォローを狙いやすい銘柄と言えます。
以下の2銘柄は、上昇トレンドが転換した後、ボラティリティが低下により、急速にボリンジャーバンドが収束し、次の発散タイミングでトレンドを狙いやすいチャートです。
まず、上記のチャートの株価は、2月上旬まで上昇してきましたが、トレンド転換後、およそ1か月ほど横ばいに推移しています。
転換後に、大きく上下しなかったことで、ボリンジャーバンドは無駄に広がることなく、1か月間の日柄だけで急速に収束しました。
もし、転換後に大きく下落していたとしたら、1か月程度ではボリンジャーバンドが収束することはありません。
現在、株価は+2σに接近しています。
株価が+2σを抜けるとボリンジャーバンドは発散し始めます。
レジスタンスレベルライン(3,950円)を超えると、発散の勢いに乗って上昇が始まります。
ちなみに、ボリンジャーバンドは株価から算出されますので、ボリンジャーバンド先行で株価が動くわけではありませんが、発散する+2σに乗って株価が動くのが最大の特徴です。
この場合、動き出したことを確認してからトレンドフォローのスタンスで狙います。
(ボリンジャーバンドの幅が狭く収束している場合の逆張りスタンスはご法度です)
但し、上記チャートの場合、上に200日移動平均線が位置していますので、跳ね返されるリスクがありますので注意が必要です。
また、サポートレベルラインを割り込んで下に動いた場合は、75日移動平均線がサポートになる可能性があります。
次に、下記のチャートの場合、200日移動平均線は既に抜けていますので、AGCのチャートと比較するとストレスは少ないと言えます。
チャートの特徴としては、2月末にトレンドが転換し、株価が上下に大きく振れることなく、すぐに横ばいになったことにより、ボリンジャーバンドが急速に収束しました。
このように、トレンド転換後に株価が大きく振れなければ、ボリンジャーバンドは急速に収束します。
逆に、大きく振れてしまうと、そこで無駄にボラティリティが発生してしまうので、ボリンジャーバンドの収束には至りません。
特徴的なチャートの形状としては、アルファベットの「L」字を逆さまにした「逆L字」のフォーメーションになります。
エリオット波動的には、修正波動で値幅の小さいフラットになるケースです。
上記2銘柄は、まだボリンジャーバンドの収束が甘く、もっと細く絞り込まれたように収束する状態が望ましいので、あくまでもサンプル銘柄です。
そして、この状態から上下のどちらに動くかは予測が難しく、レジスタンスレベルライン、サポートレベルラインを見極めて、動いた事実を確認することが重要になります。
(売りと買いの両方に対して逆指値が有効です)
加えて、信用売り残が多い銘柄がプレイクアップした場合は、買戻しによる踏み上げで発散が加速される可能性が高まります。
まだまだ日柄が浅いですが、収束待ち銘柄として下記も候補になります。
・3489 フェイス
・3966 ユーザーベース
・4385 メルカリ
想定銘柄として下記の様に上昇するイメージです。
・6545 IIF
・3474 G-FAC
・6531 リファインバス
・3185 夢展望
マザーズ銘柄からのピックアップになります。
<2019年3月28日、追記>
上記2銘柄は、どちらも一旦上振れする兆しを見せながら下寄りの位置に居ます。
200日移動平均線がサポートになっています。
3月25日安値割れを75日移動平均線まで狙えそうですが、地合いが悪ければ75日移動平均線割れで一気に下落しそうです。
75日移動平均線がサポートになりそうですが、そうなるとボリンジャーバンドが発散してしまいますので、収束から発散を狙う銘柄としては除外となります。
(75日移動平均線割れで普通に空売りは可能です)
また候補銘柄も動いています。
下に大きく振れました。
75日移動平均線がサポートになっています。
残念ながら貸借銘柄のため空売りは出来ませんが、上目線でフライングで買っていた場合、大きな損失になります。
ボリンジャーバンドの収束から発散は、どちらに動くかは動いてからしか明確化しないので、このように注意が必要です。
上に振れています。
上に動き出しそうになっています。
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