日経平均株価はトレンド転換後、保合う動きに(2019年3月15日)
トレンド転換後、保合う動きに
日経平均株価の2019年3月15日引け後の日足チャートです。
株価は、3月8日、9日に75日移動平均線を割り込んだものの、翌12日にはGUして反発し、現在は25日移動平均線を上回っています。
先週末時点では、戻り相場が終わり二番底を探る動きになると思われましたが、現時点では上昇トレンドラインを転換してはいますが、まだ下降相場には転じていません。
トレンド転換は、そのトレンドが終わったことを意味しますが、転換後の株価は、必ずしもそれまでの方向の反対に向かうとは限らず、横ばい方向へ向かう可能性もあります。
今回の場合、株価は下降か横ばいかの2方向のどちらかに動くことになります。
現在の日経平均株価は、トレンド転換後、保合いとなり方向感がまだ定まらない状態です。
12月安値を起点とするトレンドラインは、3月8日に株価が割り込んだことで、ライン自体は消滅していますが、
13日、14日の高値はラインの機能がサポートからレジスタンスに逆転しているように見え、本日の高値は、ラインに抑えられています。
こういう場合、株価がラインを抜けないとなると、まもなく諦めの反落が起きることが多いので注意が必要です。
週明けも、このラインが意識される動きになると思われます。
(但し、12日に一度抜けてしまっているので、単に偶然の可能性もありますから信頼性は高くはありません)
前回記載した一目均衡表の「基本数値」の観点から確認すると、過去上昇26日目の2月5日には、上昇相場が変化する兆しが見えたものの、切り返して上昇が加速されました。
そして、42日目(正確には43日目)に当たる先週の動きも、変化の兆しと見えましたたが切り返しています。
上記ラインも意識されていることから、まだ上昇が加速してきたと言える状況ではありませんが、上昇相場が打ち消された(終焉した)とも言い難い状況です。
週明け以降の動きに注意する局面です。
株価はチャネルラインのセンター付近に位置しています。
チャネルラインは、3月11日に特徴的な安値が出来ましたので、2月8日安値と結ぶラインを下値傾向線とします。
上値傾向線は、その間の3月4日高値に合わせます。
上値と安値の傾向線に到達する価格には、それぞれ移動平均線がありますので、互いの位置関係を確認しながら見ていく必要があります。
200日移動平均線は依然として下向きのままで、長期目線での下降相場を示唆しています。
現在、心理的な節目である22,000円の手前の21,980円付近に位置していますので、株価が接近すると強く意識されることになります。
75日移動平均線は、横ばい近くになっています。
上向きの25日移動平均線は、目先、株価をサポートする役割を果たし、75日移動平均線に対して発散しています。
短期、中期目線では上昇相場です。
ボリンジャーバンドは、+2σ、-2σが僅かに収束方向に向かっていますが、ほぼ平行です。
ボラティリティが低下してきていますので、ここから更に収束が進むと、発散していく際にはトレンドを伴った動きが出ます。
現在のボリンジャーバンドは幅が広く、±2σはほぼ平行なので、株価が上昇下降した場合には、それぞれがレジスタンスとサポートになり、株価の上値限界、下値限界となります。
一目均衡表は三役は好転しているものの、基準線は横ばいです。
以下は、株価が上昇した場合のレジスタンスポイントと、下降した場合のサポートポイントです。
<レジスタンスポイント>
1.上昇トレンドライン:
3日間意識した動きをしています。
2.ボリンジャーバンド+2σ:
幅が広く横ばいの+2σは、95.45%の確率でレジスタンスとして機能します。
3.200移動平均線:
3本の移動平均線の中でもっとも高い位置にあり、長期トレンドとして下向きを示唆しています。
戻り売りの目安となります。
4.心理的メドの22,000円:
強いレジスタンスとして意識されます。
到達までの日柄が短いので、抜けた場合に「ダマシ」になる可能性がありますから注意が必要です。
<サポートポイント>
1.25日移動平均線:
目先の押し目買いポイントとなります。
2.転換線、基準線:
押し目買いのポイントとなりますが、最近の動きから意識度合いは低そうです。
3.チャネルラインの下値傾向線:
ここをキープできるかどうかは重要な観点になります。
4.75日移動平均線:
チャネルラインを割り込んだ場合のサポートになります。
5.心理的メドの21,000円:
割り込むと投げが出やすく、崩れる可能性があります。
5.3月11日安値:
サポートレベルラインとして割り込むと、ダブルトップ成立となります。
6.先行スパン2:
以上のように、株価の上下にポイントが散在しますが、ボリンジャーバンドの収束が進めば、動きが出ると思われます。
このまま上昇して3月4日高値を更新すると、12月安値を起点として3月11日安値を結ぶ新たなトレンドラインが出現します。
そうなった場合、22,000円を抜けて「ダマシ」を回避出来れば、上値傾向線まで到達する可能性があります。
また、高値を更新出来ずに、ネックラインである3月11日安値を割り込めば、「ダブルトップ」が成立して底を探る動きになります。
<2019年3月18日、追記>
日経平均株価の引け後の5分足チャートです。
各移動平均線は上向きで、強い上昇トレンド中です。
日経225先物(日中)も同様のチャートです。
200本移動平均線が横ばいになり、株価が割り込むまで上昇トレンドは継続します。
<2019年3月19日、追記>
日経平均株価の5分足は、ラインにダマシが入ったものの、各移動平均線は上昇を続けています。
以下は、引け後の日足チャートです。
昨日と本日は、先週よりも小動きとなったことにより、ボリンジャーバンドがさらに収束してきました。
2月中旬付近も収束した後に動きが出ましたが、ボリンジャーバンドの収束後、反発して発散する動きに株価がついていきました。
今後、上に動くか下に動くかは、動いた事実をもって確認することになります。
現在、25日移動平均線が強いサポートとなっています。
その下には、21,000円と75日移動平均線が集まる価格に、3月11日安値がサポートレベルラインとして存在します。
3つのサポートがありますので、ここを割れると下向きに発散することになります。
逆に、上には22,000円と200日移動平均線が集まる価格に、3月4日高値がレジスタンスレベルラインとして存在します。
3つのレジスタンスがありますので、ここを抜けると上向きに発散することになります。
まさに狭間といった状況です。
<2019年3月20日、追記>
引け後の日足チャートです。
安値は25日移動平均線までは下がることなく小動きで、ボリンジャーバンドは収束したままです。
サポートポイント、レジスタンスポイントは昨日投稿と変わっていません。
今後、一目均衡表の能動的波動における「基本数値」をカウントしながら、受動的波動である「対等数値」も意識しておく必要があるかもしれません。
この上昇が継続するならば、波動が達成される頃には、200日移動平均線と22,000円付近に到達しそうです。
そうなった場合、日経225先物の方が、日経平均株価よりも現在値からの値が近いので、まずは日経225先物で200日移動平均線に対する挙動を確認することが優先されます。
明日の日本市場は休場ですので、明日のNYダウと日経225先物(夜間)の値動きに注目です。
<2019年3月21日、追記>
21日早朝の日経225先物(夜間)の引け後の日足チャートです。
NYダウの下落の影響で下げましたが、25日移動平均線がサポートとなり止まっています。
明日早朝に引けるNYダウとCME日経225先物が、更に下げるか切り返すかに大きく影響されますが、22日の日経225先物(日中)の25日移動平均線は21,200円付近なので、注目の価格になります。
日経225先物(夜間)の5分足は、トレンドラインと200本移動平均線、短期のチャネルラインを割り込んでいます。
目先は下降トレンド入りです。
200本移動平均線が上昇に転じたのが3月12日の20,800円付近ですので、価格調整に入るならば、日足で75日移動平均線付近まで下げる可能性は十分あります。
まずは、日経平均株価も先物も25日移動平均線をキープできるかどうかに注目です。
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