日経平均株価は戻り相場が終わり二番底へ(2019年2月8日)
トライアングルのブレイクダウン
日経平均株価の2019年2月8日引け後の日足チャートです。
・まずレジスタンスラインとして、10月2日高値を起点とする下降トレンドラインがあります。
(インターナル・トレンドラインは株価が上抜けた瞬間に消滅しています)
そして、12月26日安値を起点とした短期の上昇トレンドラインがあります。
株価は、2月6日に下降トレンドラインに迫ったもの失速し、上昇トレンドラインを2月7日に割り込みました。
2本のトレンドラインがトライアングルフォーメーションを形成し、ちょうどトライアングルの頂点に到達した日にブレイクダウンしました。
・レジスタンスとなった要因は、
1.10月2日高値を起点とする正規のトレンドライン。
(厳密には30円程度の未達)
2.2月5日のエリオット波動の波4の終点(20,981円)が、波1の終点(20,971円)に到達。
(エリオット波動理論では波4の終点は波1の終点を超えないとしているが差分10円は誤差の範囲)
3.一目均衡表の先行スパン2。
上記3つのレジスタンスと想定されるポイント価格は密集していましたので、理由を一つに絞ることは出来ませんが、2週間ほど上値が重かった理由と考えられます。
・移動平均線を確認すると、長期の移動平均線である200日移動平均線は下向きの下降トレンド継続です。
75日移動平均線も下向きで、200日に対して発散しています。
25日移動平均線は上向き角度が弱くなり始めており、横ばいから下向きになりそうです。
昨日、株価が25日移動平均線を割り込んだことで、「移動平均線と株価の分位別株価」の定義では下降トレンドに局面が変わりました。
株価は目先は多少のリバウンドがあるものの、25日移動平均線がレジスタンスとなり上値は抑えられそうです。
動きとしては、12月初旬頃と似ています。
・一目均衡表は、先行スパン2に跳ね返され、株価は抵抗帯(雲)を割り込んだことで下降相場入りとなりました。
遅行線は来週前半にろうそく足にかかり、株価が基準線を割り込む価格になると逆転します。
今回の戻り相場は抵抗帯に跳ね返されましたが、12月3日の動きと同じなので、抵抗帯が強く意識されていたと考えられます。
・また、ボリンジャーバンドが急速に収束してきています。
±2σのラインはまだ収束方向にあり、-2σを下限としている限りは大きく崩れません。
今後、-2σを割り込めば、発散方向に動くことになりますので下落が加速します。
・ラインに関しては、今は下降トレンドラインのみなので、目先にサポートとして意識されるラインはありません。
しかし、長期の200日移動平均線が下降相場入りを示唆していますので、将来的にはトレンドラインの下値傾向線が到達する17,000円付近まで下落する可能性があります。
・今後、サポートとなりそうなポイントは以下になります。
1.一目均衡表の基準線。
2.心理的サポートとなる20,000円。
主だったポイントはありませんが、日柄経過とともにチャートはフォーメーションを形成していきますので、次のテクニカル的な動きに繋がる兆候を探すことになります。
まずは、二番底形成の動きを確認していくことになります。
昨日で3月末決算企業の第三四半期決算がほぼ出そろいました。
金曜日の引け後に発表した企業が多くありますので、週明けはその影響を吸収した後の動きに注目です。
相場の格言「節分天井、彼岸底」となりました。
<2019年2月9日、追記>
高値からの下降トレンドラインと、安値からの上昇トレンドラインが形成するシンメトリカルトライアングルは、角度も同じで、それぞれの高値と安値が複数のポイントでラインを意識していたので、活きているラインと考えられます。
トライアングルの頂点を期間の限界にして、交点までのタイミングでどちらかにブレイクするのがセオリーです。
空売りの場合は、下振れがダマシになるケースも多々ありますが、割れの兆候が出た2月7日に、ロスカットに配慮して個別銘柄の空売りを仕掛けることになります。(あるいは日経225先物)
トレンド割れ直後の空売りでは、まだ買いの勢いが残っているので、反発力が高く、1日の仕掛け遅れが含み損からのスタートにつながるので注意が必要です。
もし、乗り遅れた場合は追いかけることなく、次のタイミングを待ちます。
エリオット波動的には下降の一つ下の大きさの波1に該当しますので、波2の修正波を確認した後に、波3大きな下げを上から叩くと、下降トレンドに乗り大きな値幅を狙えることになります。
なお、個別銘柄のチャートは、必ずしも日経平均株価と連動しているわけではありませんが、現在のような局面においては、チャートの反応からテクニカル的に連動した動きが見られる銘柄を、日経平均株価や各市場の指数の流れに沿いながら仕掛けます。
個別銘柄の場合は、相場の流れに逆らうと、たとえテクニカル的ポイントであっても、逆に振られるリスクを伴うので注意が必要です。
<2019年2月12日、追記>
12日引け後の日足チャートです。
先週の下落に対する反発となりましたが、高値は10月を起点とするトレンドラインに跳ね返されました。
明日以降の動きを確認する必要がありますが、12月安値を起点とする短期トレンドラインが、逆転でレジスタンスになります。
現在の株価の上には、先行スパン2、10月安値、心理的レジスタンスとなる21,000円があり、上値は重そうです。
また、ボリンジャーバンドの収束が更に進んでいます。
近く、大きく発散する可能性が高くなっています。
但し、上か下かは現状では判断できませんが、-2σ、もしくは-2σを抜けた方向に発散することになります。