日経平均株価はフラットに移行(2018年12月7日)

フラットコレクションに移行

12月7日、日経平均株価の引け後の日足チャートです。

株価は75日移動平均線付近を上限とし、10月26日安値を下限とするレンジ内(22,700円~21,000円)の動きになっています。

レンジの安値は前回波動の安値を割り込まず僅かながら切り上げての推移です。

上昇目線の基準とした11月8日の高値を12月3日にザラ場べースで上抜けました

抜けたタイミングでダブルボトムが成立し、上昇期待となったのですが勢いは弱く終値で割り込んでしまいました。

結果的に3日の抜けは「ダマシ」となりました。

3日は75日移動平均線がかろうじてサポートとなり、翌日に期待を残しましたが、
翌4日は下に位置した200日移動平均線も割り込み、大きく下げる動きとなりました。

下落の兆候は、11月22日安値を起点とする短期の上昇トレンドラインを12月4日に転換したことにあります。

この動きは直近11月9日からの下落と同じです。
この時も10月30日安値を起点とする上昇トレンドラインの転換を契機に下降に転じています。

どちらも上昇日数が8日間で、一目均衡表における時間概念としての受動的波動「対等数値」に該当します。

フォーメーションとしてはフラットコレクションとなり、10月急落後の日柄調整継続となります。

これは、更に上値を試すほどの勢いがまだ無く、上値を試すほどの日柄が経過していないことを意味しています。

但し、日柄調整が終わると上昇に転じるということではなく、これが最後の戻り相場となり下降に転じる可能性もありますから、現段階ではどちらに株価が動くかは見通せません

フラットのレンジ相場に移行したことにより、ボラティリティは徐々に縮小し、ボリンジャーバンドが収束しつつあります。

概ね2か月~3か月程度フラットの進行が進むと、更に収束が進み次の動きのポイントが見えてきそうです。

◎ 移動平均線の動き
25日、75日、200日移動平均線は下向きに転じてきました。

ただ、短期中期の25日、75日移動平均線はほぼ水平に近い横ばいなので、相場に方向感はありません。

◎ 一目均衡表
12月3日までの上昇トレンドは、先行スパン1に跳ね返され、先行スパン2も一気に割り込みました。
今後は先行スパン2がレジスタンスとして強く警戒されそうです。

遅行線はろうそく足にかかっていますが、週明けに余程の上昇が無い限り逆転します。

転換線はかろうじて好転を維持しておりますが基準線は横ばいです。

◎ライン系
大きく影響しそうなラインは出現していません。

将来的には10月2日と12月3日高値を結ぶ上値傾向線がレジスタンスとして影響する可能性があります。

 

今後の動きとして、現在の株価の上には25日移動平均線、心理的レジスタンスとなる22,000円が位置しており、その上には200日、75日移動平均線が位置しています。

加えて、基準線や転換線、強く意識された先行スパンもありますので上値は相当重いと想定されます。

株価は全てのテクニカル指標の下にあり、非常にネガティヴな状況です。

このまま株価がレンジ内で推移を続けると、10月の急落によるボラティリティが徐々に低下してチャート的に次の動きを予測しやすくなります。

ボラティリティの低下はボリンジャーバンドの幅で判断しますが、徐々に幅が狭くなっていることからボラティリティの低下が読み取れます。

今後、更に幅が狭く収束していくと、どこかで反転し発散方向に向かいますので、そのタイミングで株価は動きます。

但し、日柄調整の観点からはボリンジャーバンドの収束を待つ展開ではあるものの、ここまで2年間上昇した値幅に対する調整になるならば、
収束を待たずに一気に下落が加速する可能性もありますから注意が必要です。

いずれにしても、動き出すタイミングはチャートに現れますので、今後は移動平均線やライン等の指標で予測、確認していくことになります。

◎ 上昇目線
12月3日高値(22,699円)を起点とする下降トレンドラインをまだ引くことができませんが、その出現を待って短期的な反発を期待することになります。

最終的に12月3日高値を上抜けてこない限りはレンジ内での動きに終始することになります。

◎ 下降目線
11月21日安値(21,243円)を割り込むと警戒が高まり、10月26日安値(20,971円)を割り込むと下方向にブレイクすることになります。
買い方はリスクに対応するとともに、売り目線に転じる必要があります。

その場合、下値メドはチャネルラインで予測し、10月2日と12月3日高値を結ぶラインの下値傾向線がサポートラインとなります。

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