買いと売りの両目線(8628 松井証券、№3)
移動平均線の収束待ち
日足チャートです。
26日寄り付き後、断続的な大きな投げにより急落したものの、小口の買いにより戻しています。
株価は25日移動平均線と75日移動平均線の間に位置しています。
25日移動平均線がレジスタンスに、75日移動平均線がサポートとして意識されることになります。
25日移動平均線は応答基準の関係から、株価が横ばいに推移すると更に下向きになり、上向きの75日移動平均線に対して収束してくることになります。
今後、株価がレジスタンスである25日移動平均線を上抜けしてくれば、グランビルの法則により株価は上放れ、つまり上昇していくことになります。
8月高値から2か月経過したことになり良い押し目となります。
反対に75日移動平均線を割り込む動きとなると、グランビルの法則の「売りの初動」となり一気に下落する可能性があります。
しかし、75日移動平均線、200日移動平均線は上向きなのでトレンドは上昇中ですから、75日移動平均線をレジスタンスとした戻りはあります。
押し目と売り初動の境目
日経平均株価の流れに反して戻りは鈍く、75日移動平均線がを割り込む動きとなってきました。
10月26日の安値は一目均衡表の先行スパン2がサポートとなりかろうじて下げ止まっています。
ボリンジャーバンドが収束してきているのは、近く上か下かに放れていく兆候です。
移動平均線は上から25日、75日、200日と順パターンで上昇トレンド中です。
まず、上目線で見ると上向きの75日移動平均線に対して下向きの25日移動平均線が収束してきています。
移動平均線の複数線の分析において、2本の移動平均線が互いに接近して収束する場合は株価の煮詰まり感を示唆し、近く保ち合い放れの転機が訪れる前兆を意味します。
株価がレジスタンスである25日移動平均線を上抜けた場合、上昇の勢いが最も強くなる局面です。
売り残が多いので踏み上げが上昇を加速させるでしょう。
次に下目線で見ると、先行スパン2に支えられた安値がサポートレベルラインとなっていますが、これを割り込むと一目均衡表で三役逆転が成立することになり、株価は下離れする可能性が高まります。
これは、買い方にとって大きなリスクとなります。
また、2018年3月安値を起点とする中期のトレンドラインが数日後にはサポートレベルラインに接近します。
トレンドラインとサポートレベルラインが二重の支えになる反面、割り込むと状況は悪化します。
三役逆転、トレンドライン割れ、サポートレベルライン割れ、移動平均線の収束割れと、テクニカル的には非常にネガティブな状況となります。
そうなると75日移動平均線は下向きに転じ、200日移動平均線の上昇角度も緩やかに横ばいになり、押し目から一転して売りの初動のチャートに変わりますから注意を要します。
松井証券は日経平均株価の動きにあまり左右されない非連動銘柄です。
<2018年11月5日、追記>
松井の様に売り残が多い銘柄の特徴として、レジスタンスレベルラインを突破しても即踏み上げとはならず、
売り方のナンピンにより上値が重くなることが往々にして見られます。
高値を突っつき上ヒゲを付けます。
(チャート分析で言うところのダマシです)
そして新たな空売りも参入してきます。
理想的には上昇中の75日移動平均線に対して25日移動平均線が接近するほどに収束し、
ボリンジャーバンドがもう少し収束したすると押し目として望ましいチャートになります。
地合いが追い風でその局面から踏み上がると急騰します。
もうしばらく売り方が意地を張ると体力が消耗し力尽きます。
最終的に株価が1,240円を抜けると、売り残150万株の全ては含み損を抱えることになります。
あくまでも今の局面は200日移動平均線が上昇中、75日移動平均線も上昇中で、
互いに拡散する強い上昇トレンド中にあります。
(トレンドフォローのスタンスでこの局面での空売りは考えられませんが・・・)
逆に収束した移動平均線を割り込み、サポートレベルラインを割り込むと200日移動平均線をサポートとした下落もあり得ます。
<2018年11月6日、追記>
売り残が増加する中での株価上昇
信用売り残は先々週末と比較して、更に増加しています。
11月2日時点で151万株です。
売り残が増加する中で株価が上昇しているということは、売りよりも買いのパワーが強いことを意味しています。
今日現在の株価より高いろうそく足は僅かに7営業日しかありません。
つまり、150万株の売り玉を保持している売り方は、ほぼ全て含み損を抱えていることになります。
ボリンジャーバンドは収束から発散し始め、株価は終値で+2σを上回って引けています。
トレンドラインがすぐ上に位置しておりレジスタンスになりそうですが、ここをクリアしてくると損切の買い決済により更に上昇が加速していくことになります。
踏み上げ相場の到来です。
売り方と買い方の攻防戦が続きます。
<2018年11月7日、追記>
本日は上ヒゲ陰線となりました。
ザラ場では利益確定の売りと実需の買い、買い決済と新規空売りが交錯する板の動きが目まぐるしい相場となりました。
下は1分足のチャートです。
10:57に20万株が一気に約定しました。
株価の変動はほとんどありませんから、買いと売りに何かあったのでしょう。
<2018年12月6日、追記>
日経平均株価の下落にともない反落しています。
11月末のレジスタンスレベルライン抜けの上昇は、空売りの買戻しによる踏み上げ相場でした。
先週末の売り残は140万株、先週だけで信用売りは20万株減少となりましたが、新規の売りの買戻しも加わり20万株以上の買戻し、現物買いと信用買いが株価を押し上げました。
本日はブレイクアップしたレジスタンスレベルラインがサポートとなって、一時的に下げ止まった感がありますが、明日以降にこのラインをキープ出来るかが注目されます。
その下には25日移動平均線、基準線、トレンドラインが位置していますから、これが順次サポートとして意識されます。