日経平均株価トレンド転換(2018年10月31日)
日経225先物(夜間)が下値傾向線に到達
2018年10月31日ザラ場の日経平均株価の日足チャートです。
2016年6月安値を起点とする長期のトレンドラインを割り込んだものの、短期のトレンドラインを転換してきました。
これはTOPIXも同様です。
短期トレンドラインの下値傾向線に到達する前に株価は反発し、トレンドラインを上抜けてきています。
日経平均株価の安値が下値傾向線未達にも関わらず反転したその理由は日経225先物にあります。
以下は日経225先物の(夜間・日中)の日足チャートです。
10月28日の日中取引では下値傾向線まで下げ余地を残して引けましたが、夜間取引において下値傾向線にタッチしました。
基本的に日経平均株価は先物主導で動き、先物には日中と夜間があります。
重要なテクニカルポイントを迎える局面において、この3つの指標のどれかが先にテクニカルポイントに到達すると、それが確認されたとみなされ動きが変化します。
これは複合的な判断条件に因るものです。
また、ボリンジャーバンドの+2σが発散から収束の向きに転じていますので、下げ止まりの予兆として捉えられます。
下げトレンドの場合、ボリンジャーバンドの+2σが発散方向にある間はまだ下げ余地があるとみなします。
トレンド転換後の今後の動き
トレンド転換したことにより短期の下げトレンドは終了し、空売りの買戻しと反転狙いの買いにより株価はリバウンドしました。
しかし、これは上昇を意味するものではなく、単なる戻りと認識する必要があります。
多くの場合、その戻りは一時的に過ぎず、再度二番底を探る下げに転じます。
(これを反転と思い込み買うと高値を掴まされる結果となります!)
このまま上昇した場合、まず窓埋めとなる10月24日安値と、心理的にキリの良い価格の22,000円が利益確定売りの目標とされレジスタンスポイントとなります。
次にこのチャートにおいてレジスタンスとして最も意識されるのが長期トレンドラインです。
株価がトレンドラインを割り込むまで、トレンドラインはサポートラインとして機能します。
しかし、一旦トレンドラインを割り込むと、そのトレンドラインはレジスタンスラインに変わります。
これはラインの逆転現象によるものです。
上記チャートを詳細に見ると、株価は10月23日にトレンドラインを割り込み、翌日の24日高値はトレンドラインに跳ね返される動きになっています。
そして、反発力が弱いと判断されたことにより、翌25日には窓を空けて売り込まれる結果になりました。
(NYダウの急落等が理由視されますがテクニカル分析では無視してこのような見解となります)
本来はこれで長期トレンドの転換が確定となったわけですが、再度レジスタンスを試す動きになるとすると、目先の大きなレジスタンスはこの長期トレンドラインとなります。
次に、どこかが戻り高値となり、株価は再び下落し始めます。
その際に、10月26日安値を割り込むと「底割れ」となり更に下落が続くことなりますが、安値を割り込むことなく反発し、戻り高値を上抜けてくるとダブルボトムとなり、10月26日がこの局面における「大底」と判断できます。
また、その上には25日、75日、200日移動平均線の3線が位置していますので、更なる上値を試すには相当な買いパワーが必要になります。