リバーサルフォーメーション(6567 SERIO)
上昇に転じる強気の下降ウェッジ
2018年8月23日現在の6567SERIOの日足チャートです。
マザーズ市場に新規上場した3月以降、株価は低迷を続けています。
株価は上場後から下降し4月のトレンド転換後、横ばい、上昇チャネルラインに沿って推移し、6月中旬より再び下降し続けています。
現在株価は、6月18日戻り高値を起点とするレジスタンスライン(上値傾向線)と、7月4日安値を起点とするサポートライン(下値傾向線)による三角形のフォーメーションを描いています。
ウェッジ・フォメーションを形成しています。
ウェッジは傾斜した三角形を指し、この場合、5月からの1か月半上昇の後に下向きに傾斜する形となっています。
通常、ウェッジはその形を形成するのに1か月~3か月を要し、現在2か月半の日柄経過の後、まもなくレジスタンスラインとサポートラインの合流(頂点)を迎えようとしています。
日々の値幅はウェッジ幅に抑えられるように小動きです。
観点として、
1.6月のチャネルラインに沿った動きを上昇と見るならば、「強気の下降ウェッジ」と判断でき再上昇前の調整と判断できます。
2.3月からの下降がまだ継続していると見るならば、現在の株価は相対的に底値圏にあることから「リバーサルフォーメーション」と判断することが出来ます。
明日以降、レジスタンスラインを上抜けてくると上昇に転じる可能性が高くなる兆しと言えます。
ダイアゴナル・トライアングル
また、エリオット波動論ではこのウェッジは下降インパルスパターンに該当します。
上記同様に、
1.6月のチャネルラインに沿った動きを上昇と見るならば、「強気相場の下降ダイアゴナル」。
2.3月からの下降が継続していると見るならば、「弱気相場の下降ダイアゴナル」となります。
加えて、インパルスパターンの最終となる第5波の局面にあり、まもなくレジスタンス・サポートラインとの頂点を迎えるタイミングにあります。
ウェッジと同様にレジスタンスラインを抜けてくると上昇に転じる兆しとなります。
逆にサポートラインを割り込むことになるとインパルスパターンの延長となり、更なる下落の可能性が高くなります。
言い換えると、仮にこの銘柄を保有している場合はサポートラインがロスカットの目安となります。
(この銘柄は貸借銘柄ですので空売りはできません)
レジスタンスとしての移動平均線
さて、ライン以外の観点として移動平均線も重要な役割を担います。
チャートに移動平均線を表示させると下図のようになります。
移動平均線を確認してみますと、ウェッジ、もしくはダイアゴナルは25日移動平均線に沿うように形成されています。
短期の移動平均線である25日移動平均線に沿ったトライアングルであることが見て取れます。
短期的な目線で見ると株価は25日移動平均線をベースにグランビルの法則に則り動いています。
仮に株価がウェッジのレジスタンスラインを上抜けても、上に位置する25日移動平均線がレジスタンスラインとなります。
そして更にその上には中期の75日移動平均線が位置しています。
現在のチャートにおいては、上場後200営業日を経過していないので、長期の移動平均線である200日移動平均線は応当水準的にまだありません。
また、25日移動平均線と75日移動平均線は発散状態にあります。
株価が上放れして2,000円を超えてくる局面を迎えると中期の25日移動平均線は上向きになり、下降中の75日移動平均線に対して収束してきます。
そうなれば75日移動平均線の下降角度も緩やかになり、25日移動平均線とのミニゴールデンクロスを迎えます。
そうなれば、本格的な上昇局面を迎えることとなります。
今後トライアングルをどちらに放れるか注目されるところです。
<2018年8月25日、追記>
・上場初日3月5日の高値からのトレンドラインが綺麗に引けます。
3月5日を起点とし6月18日の意味ある高値を通過するラインは、7月13日の高値でもレジスタンスとして意識され、昨日8月24日高値でも意識されています。
非常に綺麗なトレンドラインと言えるでしょう。
・明日以降、下降ウェッジのサポートライン(下値傾向線)を割り込むと下降トレンドは継続です。
レジスタンスライン(上値傾向線)、これはそのまま上記トレンドラインと同じものですが、上抜けてくるとトレンド転換となり、上放れの兆候となります。
・但し、注意しなければいけないのは、仮にトレンド転換をしてもすぐに上昇するとは限りません。
下降トレンドが転換した場合、次の株価の動きは上昇または横ばいの2方向への転換を意味します。
移動平均線との位置関係に注視する必要があります。
もし移動平均線がレジスタンスラインとして強く機能するならば、横ばいに日柄調整をする可能性が高くなります。
その場合は25日移動平均線が上向き、75日移動平均線と収束する局面まで、あるいはボリンジャーバンドがもっと収束する局面まで日柄経過を待つことになります。
いずれにしても、サポートラインを割り込まない限りは大底圏と判断できます。
(マザーズ指数の上昇が追い風になるとその確率が高まります)
<2018年8月27日、追記>
・本日レジスタンスラインを上抜けて転換してきました。
再びレジスタンスラインを割り込まない限り転換は継続となります。
<2018年8月29日、追記>
・レジスタンスラインを抜けて3営業日か経過しましたが大きな株価変動はありません。
25日移動平均線の下降角度がまだあるため、今後強いレジスタンスになりそうです。
現在、25日移動平均線は1,800円付近に位置しています。
今後抜けてきた場合、グランビルの法則に則り株価は75日移動平均線をレジスタンスとしながら戻りを試す展開になりそうです。
<2018年8月30日、追記>
・25日移動平均線がきっちりとレジスタンスになり跳ね返されました。
<2018年9月2日、追記>
・下降ウェッジを上放れています。
8月27日にウェッジのレジスタンスラインを抜けてきました。
抜けた後の動きは大きく上昇することなく持ち合いとなっています。
8月30日高値は25日移動平均線を抜けずに引けています。
・25日移動平均線は依然として下降中でその角度は上に位置する75日移動平均線よりも大きく、まだまだ移動平均線は発散中です。
現在、株価は25日移動平均線をレジスタンスとしていますが、75日移動平均線から乖離しています。
今後、25日移動平均線、および8月30日高値のレジスタンスラインを抜けてくると、グランビルの法則から株価は75日移動平均線を目標に上昇する可能性があります。
なお、先行スパン1が徐々に降りてきていますので、ここにも注意が必要です。
ボリンジャーバンドの収束が進んでいますので、強い追い風となりそうです。
<2018年9月4日、追記>
・転換後、横ばいに株価が推移する動きが出てきました。
上限を1,800円、下限を1,675円付近とする横ばいトレンドになる可能性があります。
理想的な動きは、しばらくこのまま横ばいを続けて25日移動平均線の下げ角度が緩やかになり、ボリンジャーバンドが収束してくれば新たな動きが出そうです。
・下限を下離れしてきたら注意が必要です。
その場合のサポートポイントはボリンジャーバンド-2σ、もしくはサポートレベルラインとなる8月22日安値1,586円です。