Ⅴ-6―3.RCI(順位相関係数)

Ⅴ-6―3.RCI(順位相関係数)

RCI: 直近時点を含む過去n期間の終値を価格水準の高いものからランキングし、その順位と計測時点の時間順位を比較することになって相場のモメンタルを推定する指標

RSIが一定期間の上昇幅と下落幅の関係を、ストキャスティックスが価格水準そのものに着目しているのに対し、RCIは直近一定期間の価格データの順位関係だけを注目した指標である。

RCIは係数の取り得る範囲は-100~+100。
パラメータは日足で12日が汎用的であるが、9日6日も使用され比較的短期の分析に使われる。

 

RCIの見方

① 方向性から判断
RCIが上向きになれば株価の上昇トレンドの始まり、下向きになれば下降トレンドの始まると判断する。

② 水準の判断
RCIの0%を境に0%以上を強気相場、0%以下を弱気相場と考える。
±60%~40%の任意の水準を設定し上抜けたところで買いシグナル、下抜けたところで売りシグナルとする。
上下で張り付いて推移する場合(強いトレンド)はエッジラインを設定し、そのラインをブレイクする時点で売買シグナルとする。

③ 方向と水準の組み合わせた見方
マイナス圏での下降→下降トレンドの継続
マイナス圏での上昇→下降トレンドの後退
プラス圏での上昇→上昇トレンドの継続
プラス圏での下降→上昇トレンドの後退

RCIは価格推移の方向と時間との相関性を示した優れた指標である。

価格トレンドの継続性を判断するのに有効であることから、オシレーター系指標に分類されるが、使い方によっては、トレンドの判断を手助けする部分もある。

ただし、トレンドの強弱判断をうのみにできないこともあり、移動平均線などの一般的なトレンド系指標と併せて使うことが望ましい。

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