Ⅴ-5-7.オン・バランス・ボリューム OBV(On Balance Volume)
Ⅴ-5-7.オン・バランス・ボリューム OBV(On Balance Volume)
オン・バランス・ボリューム: 現在の価格トレンドの確認や、逆に価格と出来高の矛盾する動きからトレンドの反転を警告するために使われる。
終値が前日より高いか安いかによって上下する。
株価が前日より高いと買い方が優勢と見なし、その日の出来高を加算する。
逆に安いと売り方が優勢と見なし、その日の出来高を減算する。
株価がOBV線と同じトレンドでピーク(またはボトム)を更新している場合、そのトレンドはOBV線により確認されることになる。一方、OBV線が株価と同方向に動かなくなったときは、トレンド反転の可能性が暗示されることになる。
フィールド理論: 株価と同じように出来高を波動で捉える理論。
UpとDownマークが上昇している場合は、その一群をUpフィールド、下降している場合はDownフィールドと呼ぶ。
上昇パターンを示す場合を「Rising(上昇)」強気基調とし、下降パターンを示す場合を「Falling(下降)」弱気基調とする。いずれにも属さない場合を「Doubtful(疑問)」と解釈する。
RisingかFallingのトレンドがいったん確認されると、これに反する動きが確認されない限り、そのトレンドは持続力を持つ。
クライマックス指標: OBV理論を基に天井、底値を予測する先行指標として、クライマックス指標を作成している。
構成銘柄である個別株のOBVを上昇(+1)、下降(-1)、ニュートラル(0)の3段階で評価し、それを合計したもので、ダウ工業株であれば最高が30、最低が-30となる。
株価が上昇したにもかかわらずクライマックス指標が追随しない場合は、テクニカルな強さを失っているものとされ、近い将来の下落が予想される。