Ⅴ-4-2.リバーサルフォーメーション
Ⅴ-4-2.リバーサルフォーメーション
① ヘッドアンドショルダーズ
逆三尊底:
① ハイアーチャネルライン(上値抵抗線)とロワーチャネルラインに沿った下降を継続。
② ロワーチャネルラインに届かず反転。
③ ハイアーチャネルラインを突破する(抜ける)もののレジスタンスレベルラインに到達し反落。
④ ハイアーチャネルラインを割らず、1つ前のサポートレベルラインに到達するか未達で反発。
⑤ レジスタンスレベルラインを突破(抜ける)。
⑥ リターンムーブが起きるもののレベルライン突破で完結する。
多くの場合、「リターンムーブ」と呼ばれる揺り戻しが起きる。レジスタンスレベルラインまでの反落が起きやすい。
リターンムーブでネックラインで反転せずに逆にブレイクすると、フォーメーションが始まる前のトレンドに逆戻りする。
これを、「完成し損じたヘッドアンドショルダーズボトム、ヘッドアンドショルダーズトップ」という。
三尊天井:
① ロアーチャネルラインとハイアーチャネルラインに沿って上昇を継続。
② ハイアーチャネルラインに届かず反落。
③ ロアーチャネルラインを突破する(割る)もののサポートレベルラインに到達し反発。
④ ハイアーチャネルラインを抜かず、1つ前のレジスタンスレベルラインに到達するか未達で反落。
⑤ サポートレベルラインを突破(割る)。
② ダブルフォーメーション
ヘッドアンドショルダーズフォーメーションに比べて発生する頻度は高く、汎用的なボトムやトップ形成フォーメーションといえる。
ダブルボトム:
① ロアーチャネルラインとハイアーチャネルラインに沿って下降を継続。
② ロアーチャネルラインに届かず、サポートレベルラインを割らず反転。
③ ハイアーチャネルラインを突破し(抜ける)、レジスタンスレベルラインを突破し完成する。
ダブルボトム完成後の価格予測は、ボトムからネックラインまでの値幅をネックラインから垂直に上乗せした水準が最低目標価格とされる。一般的には底値からネックラインまでの倍上げ。
③ ソーサーフォーメーション
ラウンディングターンとも呼ばれる。「なべ底・団子天井」
長い底練の後、次第に下値を切り上げ、やがて出来高の増加を伴う明らかな上昇を見せる。その上昇が一服するとプラットフォームAを形成し保ち合いとなる。ソーサーボトムフォーメーションはこのプラットフォームの高値を上回った段階で完成する。
ただ、このフォーメーションは明確なトレンドのボトムとトップや、ネックラインなどの分かりやすいシグナルが見えにくいところが難点である。
ソーサーボトムとソサートップのチャートは正反対の関係にあるが、出来高の推移が異なる。
一見するとまったくの裏返しにも見えるが出来高の傾向はまるで違う。
ブレイクで出来高が急増する。
ボトムフォーメーションは、実にたくさんのチャートサンプルを提供するが、トップフォーメーションはかなり少ない。
④ ラインフォーメーション
線型の天井や大底を形成する形。
ラインボトムは人気のあった材料株が相場エネルギーを出し尽くして下落した後に人気が離散し、出来高の少ない底値形成が長期間続く状態である。このケースは企業の存亡にかかわるような水準まで下落した株価や、超低位材料株などの底入れ時期に見られる特徴である。
ライントップのチャートは、ラインボトムに比べると発生頻度は極めて少ない。材料株などの株集めといった人為的な買い支えが破綻したケースなどにこのパターンが出現する場合がある。
⑤ スパイクフォーメーション
チャート上の特性や節目が見られず、株価の一方通行の上昇、下降が展開される。
後で見ると分かるが、その局面では判断がつかない。
スパイクボトムは、以前に大相場を形成した株価が暴落して最終局面を迎えたときに起こりやすい。
スパイクトップは、一方的かつ急激な株価の上昇で異常な移動平均線乖離が生じ、市場の予測をはるかに上回る上昇トレンドが形成される。いわゆる「買いが買いを呼ぶ」人気株の末期的局面となる。