Ⅴ-3-2.ROC (Rate of Change:期間騰落率)

Ⅴ-3-2.ROC (Rate of Change:期間騰落率)

ROC: モメンタムを比率で表したもの。

ROC(期間騰落率)=(直近の値-n期前の値)÷n期前の値×100

売買判断の1つはROCの正と負の転換である。
その売買シグナルは、ROCが負の値から正の値に転換したポイントが、トレンドが下降から上昇に転じたポイントと考えることができるので、ここが買いシグナルとなる。反対にROCが正の値から負の値に転換したポイントは売りシグナルとなる。

ただし、この売買シグナルは、移動平均線が下降から上昇に、あるいは上昇から下降に転じるポイントとまったく同じタイミングで発生するので、移動平均線と同様に、実際の価格推移の変化からは大幅に遅行していることを考慮する必要がある。

つまり、売買シグナルは、実際の価格変化のポイントから計算期間の約半分の期間遅行する。

従って、長い期間継続する大きなトレンドでは、売買シグナルに基づいてポジションを管理すると収益が得られると期待するが、短い期間で消滅する小さなトレンドでは、シグナルが遅すぎて損失ばかりが発生する事態に陥る可能性がある。

ROCの性格から株価の山、谷より売買判断は早くなるものの、ダマシも多くなる。

弱気のダイバージェンスが観察された後には必ず天井をつけるというわけではないが、反転に転じた場合にポジションを組み換える準備をしておく予兆シグナルとして利用することはできる

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