ボリンジャーバンドが課題、収束まで日柄調整(2019年5月24日)
<2019年5月29日、追記>
5月29日引け後の日足チャートです。
レンジ内の動きで特に大きな下落ではありませんが、寄付き後に一時的に下値傾向線を割り込みました。
一時的とはいえ割り込んだことで下値不安が出てきました。
すぐに戻したものの、終値ではラインがサポートになっているように見えます。
(このラインは消滅し、本日の安値を通過する新たな下値傾向線を引き直します)
5月14日安値を割り込むと下落が加速されそうなので買い方は注意が必要です。
(詳細は下記に記載)
<2019年5月28日、追記>
5月28日引け後の日経平均株価の日足チャートです。
本日もろうそく足がばらつ動きでしたが、ボリンジャーバンに発散が止まる兆候が見られます。
株価は下降傾向なので+2σの方が反応が早く、下向きになってきました。
-2σはやや下げ角度が小さくなってきました。
収束方向にはまだほど遠いですが、しばらく静観の相場になります。
その間、マザーズ市場が堅調になる兆しが出てきましたので、一時的に資金が流れそうです。
下値傾向線が本日の安値サポートに
24日引け後の日経平均株価の日足チャートです。
・今週に入って株価は小動きに上昇したものの上値は75MAが強いレジスタンスになり跳ね返されました。
本日は下振れしましたが、テクニカル的に安値は12月26日を起点とする下値傾向線に支えられました。
(安値がラインに止められたのは、日経225先物が先行して切り返したことに起因します。
日経平均株価自体は寄付き時点で、狼狽売りの成り行き売りをこなした結果です)
引き続き、75MAを上限、5月14日安値を下限とするレンジ内の動きで、特に目立った動きではありません。
・4月の上昇に伴うボリンジャーバンドの発散は、令和の下落によって更に発散し、本日の振れで角度が増しています。
連休明けからの下落は5月14日に下げ止まり、ボラティリティは低下傾向にありますが、まだまだ-2σの下げは続いており±2σは互いに大きく乖離しています。
現状、±2σの大きな乖離が次の予測を難しくしていますもで、この始末がつくまでは方向感が見えない相場が続きます。
目先のテクニカル的な課題は、ボリンジャーバンドがある程度まで収束することで、当面は日柄調整の局面が続きます。
それまではボリンジャーバンドの範囲内で、ろうそく足がばらつく相場が続きそうです。
(後述でエンベロープも関係します)
・移動平均線は200MAが僅かに下向き、75MAは上向きから横ばいになつつつあります。
25MAは下向きに転じていますが、週明け以降の応答水準は22,000円を超えた一群となりますので、今後は今の下げ角度よりも大きくなります。
来週は25MAと75MAがミニデットクロスします。
そうなると、移動平均線は上から200MA、75MA、25MAの順になり、その下に株価が位置するので「移動平均線と株価分位図」では、現在の「下降トレンド予備軍」から「下降トレンド」にポジションが進みます。
この位置関係が相場に大きな影響を与えることになります。
もし、200MAベースで見たら、何が契機になるかは分かりませんが、相当な下落に向けたテクニカル的契機になる可能性があるということは念頭に置く必要もあります。
・下目線で見た場合、5月14日安値がサポートレベルラインとなり、ここを株価が下回れば更に下げが加速しそうです。
但し、押し目狙いの買いも入りますから、割れ後にサポートレベルラインがレジスタンスになる逆転を確認してからが無難です。
この下げをエリオット波動のコレクティブ・パターンの波cとした場合、想定される波cの下げ幅は波aの下げ幅と同等になることが多いです。
その場合、下値予想は、波aの下げ幅が1,600円なので、波cの到達点はおよそ19,800円付近になる可能性があります。
(さらに下落する場合は、1,600円の1.62倍、2.62倍となります)
ただ、その価格に至るまでには、2月8日安値のサポートレベルや、各ロワーチャネルラインがありますので、これらがサポートとして意識されると思われます。
・反対に上目線で見た場合、
「下降トレンド」に転じた後、一転株価が反発して25MAと75MAを一気に上抜けると「上昇トレンド予備軍」に返り咲き、25MAが切り返して75MAを抜き返しGCすると、再び「上昇トレンド」に逆流することになります。
但しこの時、株価が2本の移動平均線を上抜く位置は、DCポイントよりも前であれば問題はありませんが、クロスした後であれば、クロスした日から概ね3日以内に上抜ける必要があります。
クロスから4日以上経過すると、株価と下向きに発散する25MAとの間に乖離が生じます。
(25MAの発散は株価の下落を意味します)
そして、25MAは75MAに対して発散しているので、25MAと75MAの間にも乖離が生じます。
このため、4日以上経過してから株価が反発した場合、既に乖離してしまった2本の移動平均線が戻り売りのポイントにされ、余程の勢いがないと移動平均線を上抜くことが出来なくなります。
・無事に上抜くことが出来ても、次に下向きの200MAが株価の上に位置していますので、4月頃の動きと同様に200MAがレジスタンスになります。
また、ボリンジャーバンドの±2σが大きく乖離した状態が続きますので、この収束問題が解消するまで大局は横ばいの方向感のない相場が続きそうです。
エンベロープは±3の乖離率が上限下限となっています。
この価格は直近高値と安値の価格になりますのでウォッチする指標となります。
・一目均衡表は本日の雲割れで三役が逆転しました。
雲が意識されている動きは感じられませんが、来週の火曜日以降は先行スパン2が切り上がっていきますので、先行スパン2をレジスタンスとして沿いながらの上昇になるかもしれません。
日経平均株価の場合、余程のサプライズが無い限りは、おおよそ3か月程度の日柄調整を要します。
連休明け以降、外部要因の影響を強く受ける相場になりましたが、ひとまず下値傾向線がサポートとして機能し、テクニカルが効いている安心感がありますが、今夜の日経225先物の動きに注目です。