Ⅴ-10-6.時間について

Ⅴ-10-6.時間について

時間の経過の仕方によって価格変動が起き、「時間は相場に影響を及ぼし、相場は時間に支配される」。
相場を時間における値幅と捉えて時間を最も重視する。
時間関係では、時間の均衡を基にターニングポイント(変化日)を探る。

変化日は、通常の場合は相場が「転換」する日だが、大相場や下げ相場では「加速」する特徴がある。
「延長」は変化日がズレ、その後の反動が大きくなる特徴がある。

また、傾向としては、変化日までジリジリ下げた相場が変化日に転換できなければ、そこから下げが急速になる。
上げ相場では単に延長されることが多いが、下げ相場では加速する場合が多い。
変化日にはほとんど例外なく一波乱を入れることを常とする。

変化日の変化が起きるのは、すべて均衡表、特に基準線、転換線、遅行スパンなどの影響によるものである。
この変化日を決定する技術が時間論である。

時間分析は、
相場自らの主体的かつ能動的時間の影響によって相場に変化をもたらす時間と、過去の波動に費やした一定の受動的時間に影響されて相場が変化する時間の2つの側面から総合的に観察しようとするものである。

能動的波動における時間を「基本数値」といい、相場以前に存在する数値で相場の変動に統一性を与え、変化の日柄を探るもので9と26で構成される。

また、受動的波動における時間を「対等数値」という。
この対等数値もその構成過程では基本数値に影響されているため、大体において基本数値に一致する場合が多い。

変化日の決め方は、「基本数値」と「対等数値」を総合して、適切な「変化日」を決定するもので、「変化日の正確を期するためには、いつでも両者を照らし合わせつつ、必要がない時は一方を捨てて、一方を重点的に採用、正しい変化日を決めればよい」としている。

基本数値と対等数値の基本的な取り方
基本数値: 9、17、26、33、42、51・・・
上げ相場には実に適切であるが、下げ相場に対しては容易ではなく、公式論的に考えないように注意する。

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