Ⅴ-5-2.出来高回転率
Ⅴ-5-2.出来高回転率
出来高回転率: 一定期間の出来高を上場株式数に対して何回転したかを見るもので、株式の流通速度を表す。また、流通速度は株価人気の過熱度や冷却度を示すもので売買回転率ともいう。
出来高は市場や個別銘柄の勢いを表す指標として使われるが、生の数値では上場株式数が多いゆえに出来高が多いものと、上場株式数が少ないゆえに出来高が少ないものがある。
また同じ銘柄でも年月が経てば上場株式数は増資や買い入れ消却などで増減することや、過去との比較などで出来高の相対的な増減を見るには不向きである。
そのため上場株式数という幻影条件を基準にし、出来高の上場株式数に対する割合、すなわち出来高回転率で相場の活況度を測ろうとするものである。
出来高回転率=出来高(年換算)÷平均発行株式数×100
※ 平均発行株式数=(年初の上場株式数+年末の上場株式数)÷2
出来高回転数は年率、月率、週率のいずれでもよいが、年率で表示されることが多い。
分子の出来高は、通常は月間単位または週間単位の合計を年間ベースに換算する。
分母の上場株式数は、厳密には年初と年末の平均を使うのがより精度を高めるが、頻繁に大きく変化するものではなく最後(月末や週末)の数式を用いても良い。
売買代金回転率は、株価の差による影響を、売買代金(出来高)により補正したものである。
売買代金回転率(年率)=売買代金(年間)÷平均時価総額×100
※ 平均時価総額は年初と年末の平均値