日経平均株価は下は堅く上を取れるか(2019年7月12日)

<2019年7月18日、追記>

・2019年7月18日、日経平均株価の引け後の日足チャートです。

終日に渡って安値を順次切り下げて一時21,000円を割り込みましたが、なんとか21,000円台をキープした下落となりました。

これにより、200MA、75MA、25MAの3本の移動平均線は全て下向きになり、一気に「下降トレンド」にポジションは変わりました。

収束した移動平均線を割り込んだことで株価は発散に向けて下落しそうです。

本日は、次々にテクニカル的なサポートを突破してしまったので、今後想定されるサポートポイントは、昨年12月末を起点とする下値支持線先行スパン1だけになりました。

エンベロープ的には-5%まではまだ値幅余地がありますので、更に下がるようならば6月4日安値20,289円をひとまずの下値メドと考えられます。

状況としては5月のGW明けの動きに似ていますので、可能性として20,000円を割り込んでロワーチャネルライン付近までの下げも視野に入れる必要があります。

今夜のNYダウ次第では戻りもあるかもしれませんので、夜間の動きに注目です。

 

<2019年7月17日、追記>

・2019年7月17日、日経平均株価の引け後の日足チャートです。

本日はGDしてレンジを割り込んできました。
安値は75MA、25MAが収束した価格を一時割り込みましたが引けでは戻しています。

これは日経225先物が各移動平均線をサポートに止まったことによります。

先物の日足チャートは、200MA、75MA、25MAがほぼ同値で収束しており、ある意味で強いサポートになりました。なんとか先物で食い止めた感があります。

3本の収束はなかなか珍しい現象ですが、強いサポートになる反面、割り込むと各移動平均線の発散に伴い強い下げとなる可能性があります。

そうなるとパラボリックの下げが加速し下降トレンドに乗ります。

一目均衡表の遅行スパンは日経平均株価、先物ともに先行スパン2を割り込んでいますので、買い目線の場合は以降の動きに警戒が必要です。

早期に反発があるかどうか注目です。

 

<2019年7月16日、追記>

・2019年7月16日、日経平均株価の引け後の日足チャートです。

本日はトレンドラインを割り込み、逆に高値がラインに押さえこまれたような動きになりました。
遅行スパンは先行スパン2を僅かではありますが下に抜けていますが、レンジ下限はキープしています。

明日以降の遅行スパンの下げ具合が懸念されます、

日経225先物(通し)では2018年10月2日高値からの上値傾向線が意識されているので、先物がここを上抜けてこない限り日経平均株価の上昇は難しくなります。

出来高は依然として低い水準のままです。

また、マザーズ指数が日経平均株価と逆行しています。

下で寄り付いたものの安値は下値支持線で支えられ反発しています。

ジャスダック、2部指数はともに軟調です。

日経225先物の5分足は上昇途中の安値がサポートレベルラインとして機能したようです。

下には2か所のサポートとなる安値がありますが、下の方のサポートレベル21,445円を割り込むと、日足のレンジ下限を割り込むことになりますので、明日の日経平均株価にネガティヴに影響することになります。

 

日経平均株価の上値は重いが下値も堅い(2019年7月12日)

・2019年7月12日、日経平均株価の引け後の日足チャートです。

本日はGUして寄り付いたものの押され気味となり、先週からのレンジ相場を引き継ぐ動きで終わりました。

NYダウが最高値を更新したことでレンジを上方ブレイクするかと思われましたが、追随することなく確定売りが優勢となったようです。

出来高は依然として低水準です。
しっかりした買いが入り売買高か増加してくるまでは上昇が望めそうにない状況です。

しかし、ラインの観点からは安値が3日間に渡って下値支持線(上昇トレンドライン)に支えられ、今のところラインがサポートとして機能していることから安心感があります。

(律儀な動きですが、もし先物に売りが入ると一瞬にして崩れ去ります・・・)

 

・フォーメーションの観点から、高値は7月2日の21,784円の水準がレジスタンスレベルラインになり、期間的に短かく信頼性は低いですがアセンディング・トライアングルを形成していると見られます。
(トライアングルの交点は4日程度先となります)

一方、別の見方をすると同水準をレジスタンスレベルラインに、7月10日安値の21,488円をサポートレベルラインとしたフラットフォーメーション(ボックス相場)と考えることも出来ます。
株価は先週と今週の2週に渡ってこのレンジ内で推移しています。

 

・このようにトライアングルとフラットの2つのフォーメーションが想定されますが、これを一目均衡表の観点から見ると、フラットフォーメーションにはネガティブな見解が生じます

現在、株価は2週に渡り保合っているものの、転換線・遅行スパン・先行スパンの三役は全て好転しており、相場としては強い相場となっています。

しかし、先行スパン2が遅行スパンのすぐ下まで上がってきており2本の線は接近してきています。

遅行スパンは2月に先行スパンを上抜けてから、現在までまだ一度も先行スパンを割り込んでいません。
昨年末の急落時においても諸々のテクニカル的見解はあるものの、結果的に遅行スパンは先行スパンを割り込むことなく見事に支えられてました。

このことから、一目均衡表は今の相場において意識される度合いが高いと考えらえます

・もし仮に7月10日安値をサポートレベルとして21,500円付近までの下値を許容するとすれば、遅行スパンは先行スパンを割り込むことになります。
そうなると支持割れとなり株価が下落する懸念が生じます。

一方でトレンドラインを下値支持線とした場合には、仮に株価が下値支持線を下回っても、下回った時点で先行スパン2までは若干の値幅があるので下げ余地を残せることになります。

そのため、株価が下値支持線を割り込んだ後に先行スパン2に支えられたとしたら、それはブレ(もしくはダマシ)と捉えることができ、先行スパン2を割り込まない限りにおいては下落懸念は少ないと想定することが出来ます。
(割り込むとトレンドラインは消滅し、新たな安値を通過する下値傾向線として引き直します)

週明けの日経平均株価の安値レベルが注目されます。
(先行して今夜の日経225先物の値動きによっては週明けの予測を修正する必要があります)

・パラボリックは先週金曜日から株価がSARを下回り始めました

本日の高値はSARにかかっているので、来週早々に本日の高値を上回ると株価はSARを上抜けて好転することになります。

しかし、パラボリックはボックス相場での有効性は低いので、現時点でのシグナルは信頼性に欠けます

今後、株価が保合いを上か下かに放れてSARが加速していくと、その後の転換を見極めるのに有効です。

 

・株価が上放れしてレジスタンスレベルを上抜けた場合、エリオット波動の波3としての上昇が期待できます。

波3はインパルスウエーブの中で最も長いことが多く(一番短くない)、波1の値幅がおよそ1,200円であることから、少なくとも22,200円かそれ以上(フィボナッチ1.62倍の21,945円など)の価格に達すると想定されます。

(もう一階層上位のカウントも可能ですが、日足レベルでは期間的に妥当なカウントだと思われます)

また、7月2日の高値を抜けると一目均衡表の波動論における「基本N波動」が成立し、期待できる水準はV計算で値幅500円を基準に22,000円、N計算では値幅1,200円を基準に22,200円、E計算では22,700円などが考えられます。

 

・さて、大局的な観点として月足チャートを見た場合、2012年末頃に3年間の上値傾向線を上抜けてアベノミクス相場がスタートし、一つ目の波動が1996年を起点とする下降トレンドラインに押さえられたものの上昇は継続しています。

2012年末の円高安値を起点としてチャイナショックの安値を通過する上昇トレンドライン出現しており、この下値支持線がサポートとなり、昨年12月の安値がしっかりと支えられている様子が伺えます。

このことから、2012年末から上昇に転じた長期のトレンドは現在も継続しており60MAも上向いたままです。

現在の株価は60MAに比較的近い位置にあり、60MAに対して収束している局面と見られます。
今後割り込むことなく反発する動きになれば再び発散に向けて上昇すると思われます。

逆の見方をすると、下げ余地は60MAの水準まであるということでもあります。

波動的には60MAに対して2度の収束を経ていることから、次の発散は「三段上げ三段下げ」の3度目の上げに該当します。

・次に、月足を拡大したのが下記のチャートになります。

本日の終値が21,668円で、12MAが21,777円、24MAが21,836円に位置しており、株価が24MAを明確に抜けるようであれば長期的な上昇になる期待があります。

日足のレジスタンスレベルが21,784円であることから、来週以降に日足で直近の高値をブレイクした後に60円程上昇すれば月足の移動平均線を全てクリアします。

・一方で、上記の一目均衡表の遅行スパンなどの関係で株価が下方に振れた場合、75MAや25MA、基準線や先行スパン2などがサポートになる可能性として考えられ、個々に状況を見ていくことになります。

 

・目先の日足では、株価は25MA、75MA、200MAのすべてを上抜けています。

200MAは下向き、75MAはほぼ横ばい、25MAは上昇し週明け早々には75MAとミニゴールデンクロスします。

株価と移動平均線の分位別には、25MAと75MAの関係では現在は「上昇トレンド予備軍」、GCすれば「上昇トレンド」となります。

また、75MAと200MAとの関係においても現在は「上昇トレンド予備軍」で、75MAは応答水準の関係から半月ほど経過すると上向きに転じてきますのでGCすれば「上昇トレンド」になります。

このことから、株価が月足の移動平均線を全て上抜けるタイミングでは日足も「上昇トレンド」に転じるので、長期的にも短期的にも同じタイミングでトレンドが上昇に転じることになります

来週も今の底堅さが効いて、株価が上値を取りに行くことができればトレンドを伴った上昇相場の到来になるかもしれません

まずは、今夜の日経225先物と月曜日夜のNYダウの動きを踏まえた上で週明けの動きに注目です。

 

<2019年7月14日、追記>

・7月13日の引け後の日経225先物の5分足チャートです。

下降上昇ともにチャネルラインに沿って動いています。

金曜日の夜間でロワーチャネルラインを割り込んできましたが、上昇途中の安値がサポートレベルとして効いているように見えます。
(さほど強いサポートレベルではないので一時的の可能性は高い)

月曜日のNYダウの影響を受けることになりますが、下振れした場合にどこで止まるか注目です。

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